
BMWが誇るスーパースポーツ、S1000RR。
その圧倒的な性能と洗練されたデザインに憧れを抱き、中古での購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、S1000RRの旧型と一言で言っても、その歴史の中で幾度もモデルチェンジを重ねており、年式による違いは多岐にわたります。
いざ買うなら、どのモデルが良いのか、Mパッケージに相当する上級グレードの価格や違い、新車価格からの値ごろ感、S1000RRの馬力はどの程度なのか、気になる点は多いと思います。
さらに、S1000RRの純正タイヤは何を履いているのか、といった基本的な疑問から、一部でささやかれる「壊れやすい」という評判の真偽、信頼できるレビューまで、知りたい情報は山積みのはずです。
特に人気の2018年モデルの位置づけや、中古 レッドバロンのような大手販売店での購入メリットなど、具体的な選択肢を前にすると、ますます迷ってしまうことでしょう。
この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するため、S1000RRの中古モデルに関する情報を網羅的に解説し、最適な一台を見つけるための道筋を照らします。
- 各年式の具体的な違いと特徴
- 中古車選びで失敗しないためのポイント
- 上級グレードの装備内容と価格差
- 維持費や故障に関するリアルな情報
S1000RR 旧型のモデル概要とスペック
- S1000RRの年式による違いを徹底解説
- S1000RRの馬力はどのくらいか?
- S1000RRの純正タイヤと推奨品
- 歴代モデルの新車価格の推移
- オーナーの客観的なレビューまとめ
S1000RRの年式による違いを徹底解説

BMW S1000RRの旧型モデルを選ぶ上で、最も重要なのが年式による違いを理解することです。
2018年までの旧型S1000RRは、大きく分けて2つの世代で進化を遂げてきました。
それぞれの世代でデザイン、性能、電子制御システムが大きく異なるため、自分のライディングスタイルや予算に合ったモデルを見つけるための基礎知識となります。
第1世代(2009年~2014年):衝撃のデビューと熟成
記念すべき初代モデルは、左右非対称のヘッドライトという個性的なデザインでセンセーショナルなデビューを飾りました。
当時としては画期的な電子制御技術を搭載し、国産スーパースポーツに真っ向から勝負を挑んだ一台です。
この世代の中でも、2012年にマイナーチェンジが行われ、エンジン特性や足回りのセッティングが見直され、より扱いやすさが向上しています。
- 前期型(2009~2011年):初期ロットならではのパワフルさが魅力。電子制御も比較的シンプルで、ライダーの腕が試される側面があります。
- 後期型(2012~2014年):電子制御が強化され、ステアリングヘッドアングルやスイングアームのジオメトリ変更により、より洗練された乗り味に。中古市場での価格もこなれており、コストパフォーマンスに優れる選択肢と言えるでしょう。
第2世代(2015年~2018年):全面刷新と電子制御の深化
2015年には初のフルモデルチェンジが実施されました。
エンジンは最高出力が199馬力へと向上し、フレームも新設計。
デザインもよりシャープな印象に変わりました。
この世代の最大のトピックは、オプションで電子制御サスペンション(DDC)が選択可能になったことです。これにより、路面状況に応じてサスペンションが自動で最適化され、乗り心地とスポーツ性能が劇的に向上しました。
また、2017年にはユーロ4排出ガス規制に対応するためのアップデートが行われ、アクラポビッチ製チタンサイレンサーが標準装備となり、トラクションコントロールもさらに緻密な制御が可能になるなど、完成度が一段と高まりました。
第2世代、特にユーロ4に対応し熟成が進んだ2017年、2018年モデルは、現行モデルにも通じる先進性と旧型ならではの価格的な魅力のバランスが良く、非常に人気が高いです。
世代 | 年式 | 最高出力(本国仕様) | 主な特徴 |
---|---|---|---|
第1世代 | 2009-2011 | 193ps | 左右非対称ヘッドライト、レースABS、DTC搭載 |
2012-2014 | 193ps | ジオメトリ変更、電子制御の熟成、メーターパネル変更 | |
第2世代 | 2015-2016 | 199ps | フルモデルチェンジ、DDC選択可、シフトアシストプロ標準装備 |
2017-2018 | 199ps | ユーロ4対応、アクラポビッチ製マフラー標準装備、DTC進化 |
S1000RRの馬力はどのくらいか?

S1000RRの魅力の一つは、その心臓部である強力な並列4気筒エンジンです。
結論から言うと、旧型S1000RRの本国仕様における馬力は、年式によって193馬力から199馬力を誇ります。
初代モデル(2009年~2014年)の最高出力は193馬力(142kW)と公表されています。
登場当時、リッタークラスのスーパースポーツの中でもトップクラスの性能であり、そのパワフルさは今なお色褪せることがありません。
特に高回転域まで一気に吹け上がるエンジンは、ライダーを高揚させる刺激的なフィーリングを持っています。
そして、2015年のフルモデルチェンジで登場した第2世代では、エンジンがさらに改良され、最高出力は199馬力(146kW)へと引き上げられました。
単にピークパワーが向上しただけでなく、中速域のトルクも厚くなり、より幅広い回転域で力強い加速を味わえるようになっています。
この6馬力の差は、サーキットのような極限状態ではもちろんのこと、公道での追い越し加速などでも余裕として感じられるでしょう。
注意点
当時の国内規制により、初代モデルの日本仕様は156馬力に制限されていました。
第2世代も同様に本国仕様より抑えられている場合があります。
そのため、中古車市場ではECU書き換えなどでフルパワー化されている車両も多く存在します。
購入を検討する際は、フルパワー仕様かどうかを確認することも重要なポイントです。
このように、どの年式を選んでもS1000RRは圧倒的なパワーを持っています。
むしろ、そのパワーをいかに安全に楽しむかが重要であり、DTC(トラクションコントロール)などの電子制御がいかに頼もしい存在であるかを実感することになるはずです。
S1000RRの純正タイヤと推奨品

S1000RRのパフォーマンスを最大限に引き出すためには、タイヤ選びが非常に重要です。
純正で装着されているタイヤは、そのバイクが持つ性能をバランス良く発揮できるようにメーカーが選定したものです。
旧型S1000RRに新車時装着されていた純正タイヤは、年式やモデルによって異なりますが、主にピレリ、メッツラー、ブリヂストンといったメーカーのハイグリップタイヤが採用されていました。
例えば、ピレリの「ディアブロ スーパーコルサSP」や、メッツラーの「RACETEC RR」などが装着されているケースが多く見られます。
これらのタイヤは、サーキット走行も視野に入れた非常にグリップ力の高いモデルで、S1000RRの強大なパワーとコーナリング性能をしっかりと路面に伝えてくれます。
タイヤ交換時の選び方
中古車を購入した場合や、タイヤの交換時期が来た際には、自分のライディングスタイルに合ったタイヤを選ぶことが大切です。
S1000RRのオーナーに人気のある推奨タイヤには、いくつかの方向性があります。
- スポーツ走行・サーキット重視:純正採用されているようなハイグリップタイヤが最適です。ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS11」や、ミシュラン「POWER GP」などが挙げられます。圧倒的なグリップ力を提供しますが、摩耗が早く、雨天時の性能は比較的低い点に注意が必要です。
- ツーリング・街乗り重視:グリップ性能と耐摩耗性、ウェット性能のバランスが取れたスポーツツーリングタイヤがおすすめです。ミシュラン「ROAD 6」や、ブリヂストン「BATTLAX SPORT TOURING T32」などは、S1000RRのパワーを受け止めつつ、長い航続距離と天候変化への対応力を両立できます。
タイヤはバイクと路面をつなぐ唯一のパーツです。
自分の走り方に合わないタイヤを選ぶと、バイク本来の性能を発揮できないだけでなく、安全性にも影響します。
中古車を検討する際は、装着されているタイヤの銘柄や製造年、残り溝をしっかりチェックしましょう。
歴代モデルの新車価格の推移

旧型S1000RRの中古車価格を判断する上で、当時の新車価格を知っておくことは一つの重要な指標となります。
発売当時の価格を知ることで、中古車の値ごろ感や、どの程度の価値が維持されているかを把握しやすくなります。
初代S1000RRが2010年に日本で発売された際の新車価格は、199万円からでした。
当時、国産リッタースーパースポーツが150万円前後だったことを考えると、やや高価ではありましたが、その圧倒的な性能と先進的な電子制御を考慮すれば、むしろ戦略的な価格設定であったと言えます。
その後、2015年にフルモデルチェンジした第2世代では、性能向上や装備の充実に伴い、価格も上昇しました。
スタンダードモデルで約220万円前後となり、電子制御サスペンション(DDC)などを装備した上級仕様はさらに高価でした。
特に、現在のMパッケージに通じるような限定モデルや特別仕様車は、250万円を超える価格で販売されていました。
モデル(年式) | 当時の新車価格(参考) | 備考 |
---|---|---|
第1世代(2010年~) | 199万円~ | レースABS、DTCなどを標準装備 |
第2世代(2015年~) | 約220万円~ | DDC、シフトアシストプロなどを搭載 |
このように、S1000RRは決して安価なバイクではありません。
しかし、その価格にはBMWが長年培ってきた技術と、レースで勝つための情熱が込められています。
中古車を選ぶ際には、これらの新車価格を参考にしつつ、車両の状態や走行距離、カスタム内容などを総合的に評価して、適正な価格かどうかを見極めることが大切です。
オーナーの客観的なレビューまとめ

S1000RRの旧型モデルを検討する上で、スペックやデータだけでは分からない「実際のところどうなのか」を知るために、オーナーの客観的なレビューは非常に参考になります。
ここでは、多くのオーナーから共通して聞かれる評価をまとめてみましょう。
ポジティブな評価
- 圧倒的なパワーと加速力:「異次元の速さ」「どこからでも加速する」といった声が最も多く、そのパフォーマンスに満足しているオーナーが大多数です。電子制御のおかげで、強大なパワーを比較的安全に扱える点も高く評価されています。
- 軽快なハンドリング:車体の軽さと優れたシャーシ設計により、「ヒラヒラとコーナーをクリアできる」「見た目以上に扱いやすい」というレビューも多く見られます。特に第2世代以降は、より軽快感が増したと評されています。
- 先進的な電子制御:DTC(トラクションコントロール)やABSはもちろん、DDC(電子制御サス)やシフトアシストプロなど、ライディングを補助してくれる機能の恩恵を実感している声が多数あります。
注意すべき点・ネガティブな評価
- エンジンからの熱:特に夏場の渋滞路では、エンジンからの熱が厳しいという意見は、全年式で共通して見られます。これは高出力エンジンの宿命とも言えますが、対策パーツなどを検討するオーナーもいます。
- 維持費の高さ:「部品代が高い」「ディーラーでの工賃が国産車よりかかる」など、維持費に関する指摘は少なくありません。特にタイヤやオイルなど、消耗品のコストを考慮しておく必要があります。
- 硬めの乗り心地:スーパースポーツであるため、乗り心地は硬質です。特に上級グレードやスポーツ走行を意識したセッティングの車両は、街乗りやツーリングでは路面の凹凸を拾いやすいと感じるようです。
総じて、S1000RRはその圧倒的な性能と引き換えに、ある程度の熱や維持費、乗り心地の硬さといった側面も持ち合わせています。
これらのレビューを参考に、自分の求めるものとバイクの特性が合致しているかを見極めることが、購入後の満足度につながります。
S1000RR 旧型の中古購入ガイド
- S1000RRの中古相場と選び方
- 注目すべき2018年モデルの特徴
- Mパッケージの違いと価格を比較
- 「壊れやすい」という評判の真相
- 中古をレッドバロンで買うメリット
- S1000RRの旧型を買うならこの年式
S1000RRの中古相場と選び方

S1000RRの中古車選びは、年式や走行距離、車両の状態で価格が大きく変動するため、相場観を掴んでおくことが重要です。
ここでは、中古相場と選ぶ際のチェックポイントを解説します。
中古相場の目安
S1000RRの中古価格は、世代によって大きく異なります。
あくまで目安ですが、以下のような価格帯で探すのが一般的です。
- 第1世代(2009~2014年):約100万円~150万円。価格がこなれており、S1000RRの世界を体験する入門機として魅力的です。ただし、年式が古いため、車両の状態をより慎重に見極める必要があります。
- 第2世代(2015~2018年):約150万円~220万円。性能と価格のバランスが良く、最も人気の高い価格帯です。特に電子制御サス(DDC)付きのモデルは高値で取引される傾向にあります。

走行距離が少なく、カスタムパーツが多数装着されている車両や、限定モデルなどは相場よりも高くなることがあります。逆に、走行距離が3万kmを超えている車両などは、比較的安価に見つかる可能性があります。
中古車選びのチェックポイント
S1000RRのような高性能バイクは、特に念入りなチェックが必要です。
以下のポイントは必ず確認しましょう。
- 整備記録の有無:最も重要なポイントです。定期的にディーラーで点検を受けていたか、オイル交換などのメンテナンスがしっかり行われていたかを確認できる整備記録簿がある車両を選びましょう。
- 転倒歴の有無:カウルやエンジン、レバー、ステップなどの傷をチェックします。特にフレームやスイングアームに傷や修復歴がないかは入念に確認してください。
- 電子制御システムの動作:メーター内の警告灯が点灯していないか、エンジン始動後にすぐに消えるかを確認します。可能であれば試乗し、ABSやDTC、DDCなどが正常に機能するかを確かめたいところです。
- 消耗品の消耗度:タイヤ、ブレーキパッド、チェーン、スプロケットの状態を確認します。これらの交換には高額な費用がかかるため、残量が少ない場合はその分のコストを考慮に入れる必要があります。
これらのポイントを踏まえ、信頼できる販売店で、納得のいく一台を見つけることが後悔しないための鍵となります。
注目すべき2018年モデルの特徴


S1000RRの旧型の中でも、特に注目度が高く、中古市場でも人気を集めているのが2018年モデルです。
このモデルは第2世代の最終進化形にあたり、熟成の域に達した完成度の高さが魅力です。
2018年モデルが注目される最大の理由は、2017年のユーロ4対応アップデートで得た改良点をすべて受け継ぎ、信頼性が最も安定している点にあります。
2015年のフルモデルチェンジ以降、数年間の市場からのフィードバックを経て細かな不具合が解消された、まさに「完成形」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。
主な特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 洗練された電子制御:電子制御サスペンション(DDC)や、コーナリング中に作動するABS Pro、7段階調整可能なトラクションコントロール(DTC)など、電子デバイスが非常にスムーズに、かつ効果的に作動します。
- アクラポビッチ製マフラー:ユーロ4対応のため標準装備となったチタン製サイレンサーは、軽量化と魅力的なサウンドに貢献しています。
- 高いリセールバリュー:第2世代の最終モデルということで人気が高く、中古車市場でも価格が安定しています。購入後の資産価値を考えても、魅力的な選択肢と言えるでしょう。



結論として、2018年モデルは「性能」「信頼性」「価格」のバランスが最も取れた一台です。最新モデルほどの突出したスペックは必要ないけれど、信頼性が高く、先進的な電子制御の恩恵を受けたい、というライダーにとって、これ以上ない選択と言っても過言ではありません。
Mパッケージの違いと価格を比較


S1000RRを語る上で欠かせないのが、よりスポーツ性能を高めた上級グレードの存在です。
現行モデルでは「Mパッケージ」として明確にラインナップされていますが、旧型(第2世代)では「レースパッケージ」や「ダイナミックパッケージ」といった名称のオプションパッケージとして、現在のMパッケージに通じる装備が提供されていました。
主な違い:通常モデル vs 上級仕様
これらの上級仕様と通常モデルの最も大きな違いは、レースシーンでのパフォーマンスを追求した専用装備が与えられている点です。
具体的には、以下のような装備が含まれます。
装備 | 上級仕様(レース/ダイナミックパッケージ) | 通常モデル | メリット |
---|---|---|---|
ホイール | 鍛造ホイール | 鋳造ホイール | バネ下重量が劇的に軽くなり、運動性能が向上 |
電子制御 | ライディングモードPro(スリック/ユーザーモード追加) | 標準ライディングモード | より詳細なセッティング、ローンチコントロールなどが可能 |
サスペンション | DDC(電子制御サスペンション) | 機械式フルアジャスタブル | 路面追従性と快適性を両立 |
その他 | クルーズコントロール、グリップヒーターなど | – | ツーリングでの快適性が向上 |
これらの装備により、上級仕様はサーキットでのラップタイム短縮に直結する性能と、公道での快適性を両立させています。
価格の比較
当然ながら、これらの専用装備が追加されるため、上級仕様は通常モデルよりも高価です。
新車時では、これらのパッケージオプションを選択すると数十万円の価格差がありました。
この価格差は中古車市場でも同様の傾向があり、同程度の年式・走行距離であれば、フルオプションの上級仕様の方が高く取引されています。
この価格差をどう捉えるか。
「サーキット走行を本気で楽しみたい」「所有するなら最高の仕様が良い」と考える方にとっては、上級仕様は価格以上の価値があるでしょう。
一方で、主な用途がツーリングや街乗りであれば、通常モデルでも性能は十二分に高く、後から好みのカスタムを施すという楽しみ方もあります。
「壊れやすい」という評判の真相


S1000RRを検討する際に、インターネットなどで「壊れやすい」「故障が多い」といった評判を目にして不安に思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、「S1000RRは適切にメンテナンスすれば決して壊れやすいバイクではないが、国産スーパースポーツと同じ感覚でいるとトラブルに見舞われる可能性はある」というのが真相に近いでしょう。
「壊れやすい」という評判が立つ理由には、いくつかの要因が考えられます。
- 電子制御の複雑さ:S1000RRは非常に高度で複雑な電子制御システムを搭載しています。これにより高い安全性能を発揮しますが、各種センサーやECUに不具合が発生する可能性は、シンプルな構造のバイクよりは高くなります。
- 高性能ゆえのシビアさ:200馬力近いパワーを発揮するエンジンは、それだけ各部品に高い負荷がかかります。メーカーが指定するサイクルでのオイル交換や定期点検を怠ると、エンジントラブルにつながるリスクは当然高まります。
- 部品代・工賃の高さ:故障した際の修理費用が国産車に比べて高額になる傾向があるため、「一度の故障」が「壊れやすい」という印象を強くしてしまう側面があります。
特に注意すべき年式別の弱点
・初代モデル(2009~2014年):ABSユニットや各種センサー類のトラブルが報告されることがあります。また、冷却系統の問題も指摘されることがあり、水温管理には気を配る必要があります。
・第2世代(2015~2018年):信頼性は大幅に向上しましたが、電子制御サスペンション(DDC)装着車では、サスペンション関連のセンサーエラーが発生するケースも稀にあります。
これらの評判に惑わされず、S1000RRと長く付き合うためには、信頼できるディーラーや専門店を見つけ、定期的なメンテナンスを欠かさないことが最も重要です。
購入時には整備記録がしっかりと残っている個体を選ぶことで、故障のリスクを大幅に減らすことができます。
中古をレッドバロンで買うメリット


S1000RRのような高性能な輸入車の中古車を購入する際、どこで買うかは非常に重要な問題です。
全国に店舗網を持つ大手中古バイク販売店「レッドバロン」での購入には、個人売買や小規模な販売店にはないいくつかのメリットがあります。
1. 徹底した査定と整備
レッドバロンでは、仕入れた車両に対して独自の検査基準に基づいた厳格なチェックが行われます。
フレームの損傷など、安全に関わる重要な欠陥がある車両は基本的に販売しない方針のため、購入者は大きなリスクを避けることができます。
S1000RRのような複雑な電子制御を持つバイクでも、専門知識を持つメカニックによる点検・整備が期待できます。
2. 条件に応じた保証制度
大きなメリットの一つが、レッドバロンの保証制度です。
年式や走行距離に応じて保証期間や内容は異なりますが、購入後に発生したトラブルに対して保証を受けられるのは、特に輸入車オーナーにとって大きな安心材料となります。
部品代や工賃が高額になりがちなS1000RRでは、この保証の価値は非常に高いと言えるでしょう。
3. 全国ネットの安心感
全国に店舗があるため、ツーリング先での不意のトラブルにも対応してもらえるという安心感があります。
レッカーサービスなどのロードサービスも充実しており、万が一の際にも心強いサポートが受けられます。
一方で、デメリットは?
これらの手厚いサービスや保証が含まれている分、車両価格は個人売買や一部の専門店に比べてやや高めに設定されている傾向があります。
しかし、購入後の安心感やトラブルのリスクを考えれば、その価格差は「安心料」として十分に納得できるものでしょう。
結論として、特に輸入車の扱いに慣れていない方や、購入後のトラブルが心配な方にとって、レッドバロンのような大手販売店は非常に賢明な選択肢の一つです。
S1000RRの旧型を買うならこの年式


これまで解説してきた情報を基に、S1000RRの旧型モデルを購入するならどの年式が最適か、あなたの目的別に結論をまとめます。
この記事が、あなたの理想の一台を見つけるための最終的な後押しになれば幸いです。
- S1000RRの旧型は主に初代(2009-2014)と二代目(2015-2018)に大別される
- 初代は独特のデザインと刺激的な乗り味が魅力だが日本仕様は馬力制限に注意
- 二代目はフルモデルチェンジで性能と扱いやすさが大きく向上
- コストを最重視するなら100万円台から狙える初代後期(2012-2014)が選択肢
- 性能と価格、信頼性のバランスを求めるなら二代目が最適
- 特にユーロ4対応の2017年以降、熟成された2018年モデルは完成度が高い
- 2015年以降はシフトアシストプロが標準装備されツーリングも快適
- 電子制御サスペンション(DDC)は乗り心地を劇的に改善する人気装備
- 上級グレードの鍛造ホイールは運動性能を大きく向上させる
- 「壊れやすい」は誤解だが定期的なメンテナンスと整備記録の確認は必須
- 中古車選びでは整備記録の有無が最も重要なチェックポイント
- レッドバロンなど保証が手厚い大手販売店での購入は初心者にも安心
- エンジンからの熱対策はS1000RRオーナー共通のテーマ
- 最終的には自分のライディングスタイルと予算に合った一台を選ぶことが後悔しない鍵