
こんにちは、ラグジュアリー・モーターサイクルのヤラです。
私はいま、ドゥカティのモンスター900に乗っています。那覇の街を走っていると、夏の信号待ちでは足元にエンジンの熱がじわっと上がってきて、正直ちょっと参ることもあるんです。
それでも、乾式クラッチのカラカラという音と空冷Lツインの鼓動を感じながら走る時間は、ほかのバイクでは代わりがききません。
一方で、以前はモンスター1200Sにも乗っていました。同じ「モンスター」という名前なのに、乗ったときの印象はまるで別物でした。
だからこそ、中古でも新車でもこれからモンスターを選ぶあなたには、世代ごとの違いを知ってから決めてほしいなと思っています。
この記事では、1993年の初代M900から2026年に登場した第5世代まで、歴代モンスターの変化を私自身の体験も交えながらまとめました。読み終わるころには、あなたが選ぶべき世代がきっと見えてくるはずです。
- 初代M900から第5世代までの流れ
- 世代ごとのエンジンとフレームの違い
- 維持費と故障しやすいポイント
- 中古と新車で失敗しない世代の選び方
ドゥカティ・モンスター歴代の全体像
まずは、モンスターが30年以上かけてどう変わってきたのか、大きな流れをつかんでおきましょう。
M900誕生とモンスターという名前の由来

モンスターの始まりは、1990年代前半のドゥカティ社内でした。当時のドゥカティはフルカウルのスポーツバイクが中心で、カウルのないネイキッドは「うちには必要ない」と考えられていたそうです。
そこで動いたのが、デザイナーのミゲール・ガルーツィでした。彼はスーパーバイク851のカウルを外した写真を見て、「自分が乗りたいのはこれだ」と確信します。
社内で何度も提案しては却下され、それでも諦めなかったガルーツィ。851や888系のトレリスフレームへ900SSの空冷Lツインを載せた試作車を、ついに作り上げました。
ディーラー向けの発表会では、フランスの輸入元からいきなり1,000台の注文が入ったそうです。すごい反響ですよね。
車名は、ガルーツィの子どもたちが夢中だったおもちゃ「モンスター・イン・マイ・ポケット」にちなんだ開発中の呼び名が、そのまま定着したものです。
そして1993年に市販された初代M900は、世界中で大ヒット。経営が苦しかったドゥカティを立て直すきっかけになりました。
モンスターは「ドゥカティを救ったバイク」とも呼ばれています。その後30年以上にわたって、ブランドの販売台数を支える柱になりました。
ドゥカティというブランドそのものの歩みは、ドゥカティ100年の歴史を年表で解説で詳しく紹介しています。
5つの世代を分ける3つの変化
歴代モンスターは、大きく5つの世代に分けられます。分かれ目になっているのは、エンジンの冷やし方、フレームの形、そしてバルブを動かす仕組みの3つです。
第1世代から第3世代までは、細い鋼管を組み合わせた「トレリスフレーム」がモンスターの顔でした。ところが第4世代でアルミ製の小さなフレームに変わり、第5世代ではドゥカティ伝統の「デスモドロミック」まで手放しています。
見た目の雰囲気は受け継ぎつつ、中身は大胆に作り替えられてきたわけですね。
5つの世代をひと目で見比べると、こうなります。
| 世代 | 期間 | エンジン | フレーム | 主なモデル |
|---|---|---|---|---|
| 第1世代 | 1993〜2008年 | 空冷2バルブ/水冷4バルブ | 鋼管トレリス | M900、M400、S2R、S4R |
| 第2世代 | 2008〜2014年 | 空冷2バルブのみ | 短い鋼管トレリス | 696、796、1100EVO |
| 第3世代 | 2014〜2020年 | 水冷4バルブ/空冷(797) | 鋼管トレリス(最終) | 1200、821、797 |
| 第4世代 | 2021〜2025年 | 水冷4バルブ937cc | アルミ製モノコック | モンスター、SP、セナ |
| 第5世代 | 2026年〜 | 新設計V2エンジン890cc | モノコック | モンスター、モンスター+ |
第1世代は空冷Lツインの原点
1993年から2008年まで続いた第1世代は、いまのモンスター像を作った時代です。空冷の素朴な味わいと水冷4バルブの高性能モデルが同時に存在した、とても層の厚い世代でもあります。
M900と派生モデルの広がり
原点のM900は、904ccの空冷Lツイン2バルブを積んで登場しました。1999年モデルまではキャブレター、2000年モデルからは燃料噴射(インジェクション)に変わっています。
キャブ車は、冷えた朝のチョーク操作など手間がかかるのが正直なところ。その反面、セッティング次第で驚くほど元気になるので、いまもカスタム好きに人気なんです。
M900をベースに、仕様や排気量はどんどん広がっていきました。主なバリエーションを並べてみますね。
- ビキニカウルとオーリンズ付きの900S
- 価格を抑えた仕様のダーク
- タンクをクロームメッキしたクロモ
- 600・750・620・800の各排気量
- 992cc空冷のモンスター1000(2003年)
2005年からは、片持ちスイングアームと右側2本出しマフラーをまとったS2Rシリーズも加わります。S2R800は湿式のスリッパークラッチで、クラッチ操作が軽くなりました。
S2R1000は、乾式クラッチを残した空冷の集大成。いまも熱心なファンがいるモデルですね。
ヤラ夏の那覇で900に乗るとき、渋滞しそうな時間帯の街中はなるべく避けています。走るルートを選ぶのも、空冷モンスターとの付き合い方のひとつなんです。
水冷4バルブS4系の登場
2001年のS4は、スーパーバイク916系の水冷4バルブエンジンを積んだ初の水冷モンスターです。パワーが上がった分、スポーツツアラーST4のフレームをもとにした頑丈な車体が組み合わされています。
2004年のS4Rでは996ccにパワーアップし、片持ちスイングアームと右側2本出しマフラーで見た目も一新しました。
そして第1世代の頂点といえるのが、999系のテスタストレッタエンジンを積んだS4Rsテスタストレッタです。最高出力は130ps、前後オーリンズにブレンボのラジアルキャリパーという、当時のネイキッドとしては破格の内容でした。
日本専用モンスター400の存在
第1世代を語るうえで外せないのが、日本の普通二輪免許に合わせて作られたモンスター400です。398ccのエンジンと湿式クラッチ以外は、上の排気量とほぼ同じフレームや足まわりを持っていました。
年式によって中身がかなり違うのも、400の特徴です。2004年からはインジェクションと6速ミッションを採用して、始動性がぐっとよくなっています。
2007年以降は、フロントブレーキが簡素な仕様に変わりました。そのため、足まわりを重視する人には2004〜2006年式が好まれる傾向です。
年式ごとの細かな違いや選び方は、ドゥカティ・モンスター400の魅力と後悔しない選び方で詳しく解説しています。
第2世代は軽さと親しみやすさ
2008年、モンスターは誕生以来はじめてのフルモデルチェンジを迎えました。この第2世代には水冷モデルが一台もなく、すべて空冷2バルブで構成されています。
テーマは「軽く、わかりやすく、誰でも楽しめる」でした。
696と796が広げた入門の扉

先陣を切ったのはモンスター696です。短く太い鋼管トレリスフレームにアルミ製のリアフレームを組み合わせ、乾燥重量161kgという軽さを実現しました。
シートも低く、約100万円という手の届きやすい価格もあって、日本でも大ヒットしています。
2010年には、片持ちスイングアームを持つ803ccの796も加わりました。タンクカバーを付け替えて色を変えられるのも、この世代の楽しいところです。
それまでの「ドゥカティは気難しい」というイメージを、ガラッと変えたモデルと言っていいでしょう。
空冷の到達点1100EVO
第2世代のリッタークラスは、2009年の1100と、前後オーリンズを備えた1100Sから始まりました。そして2011年に登場した1100EVOが、空冷モンスターのひとつの到達点になります。
1100EVOで何が変わったのか、ポイントはこの4つです。
- ドゥカティの空冷で初の100馬力
- 湿式スリッパークラッチに変更
- マフラーは車体右下の2本出し
- ABS+トラコンを初めて標準装備
第3世代は水冷化と電子制御
2014年からの第3世代では、S4Rs以来となる水冷エンジンが主役に戻ってきました。燃料タンクは大きく、車体はどっしり。
軽快さを売りにしてきたモンスターが、筋肉質な「マッスルネイキッド」へと方向を変えた世代です。
1200と1200Rのマッスル路線
主役のモンスター1200は、1,198ccの水冷テスタストレッタ11°エンジンを積んでいます。上級版の1200Sは前期型で145hp、2017年の改良後は150HPまで高められました。
走行モードやトラクションコントロール、ABSといった電子制御が一気に充実したのも、この世代からです。
2016年には、専用チューンで160HPを発揮する1200Rが登場しました。歴代モンスターでもっとも高い出力を持つモデルで、オーリンズの足まわりや鍛造ホイールを備えた本格派です。
車体の大型化には賛否がありましたが、太いトルクで低回転でもゆったり走れます。なお、鋼管トレリスフレームはこの世代が最後でした。
821と797の選び分け
第3世代には、ミドルクラスにも2つの方向性がありました。ひとつは2015年に登場した水冷の821、もうひとつは2017年に加わった空冷の797です。
797は、初代を思わせる一体型のトレリスフレームに803ccの空冷エンジンを組み合わせた原点回帰モデル。
それぞれの持ち味と向いている人を、ざっくり分けてみました。
- 821は高回転までスッと回る
- 821は峠道の切り返しが軽快
- 821は慣れてきた人ほど楽しい
- 797は821より車重が軽い
- 797は上体が起きた楽な姿勢
- 797は景色を楽しみたい人向き
ただし、装備の質感は821のほうが上です。ペダル類の素材やリアブレーキ、シートの仕立てなど、細かな部分で差があります。
あなたが求めるのは、気軽さでしょうか、それとも走りの楽しさでしょうか。そこを決めると、どちらを選ぶべきかが見えてきますよ。
1200Sで感じた電子制御の安心感

以前乗っていたモンスター1200Sは、走行モードとトラクションコントロールが本当に頼もしいバイクでした。
よく覚えているのが、雨上がりの濡れた路面を走ったときのこと。900だったら、右手の動きにかなり神経をつかう場面です。
でも1200Sは、走行モードを切り替えておけば、後輪が急に滑り出す不安がぐっと減りました。おかげで、落ち着いて走れたのを覚えています。
同じモンスターでも、900は自分で手をかけて付き合うバイク、1200Sは性能と安心感を気軽に楽しめるバイク。乗り比べてみて、私はそう感じました。
どちらが上ということではなく、楽しみ方の軸がまったく違うんですね。
ヤラ1200Sに乗っていたころは、雨の予報が出ている日は出発前に走行モードを切り替えるのが習慣でした。それだけで、怖いと感じる場面は減らせました。
第4世代と第5世代の新しい形
2021年以降のモンスターは、見た目はシンプルな丸目ネイキッドのまま。でも、骨格もエンジンもまったくの別物です。
トレリスフレームを捨てた937
2021年の第4世代では、初代から続いた鋼管トレリスフレームがついに廃止されました。代わりに採用されたのは、パニガーレと同じ考え方のアルミ製フロントフレームです。
エンジンそのものを車体の骨格として使い、その上に小さなアルミフレームを載せる構造になっています。
937で大きく変わったのは、このあたりです。
- 821より18kg軽い乾燥166kg
- 937ccで最高出力111PS
- 傾きを感知する電子制御を搭載
- ハンドル切れ角は左右36°
- 日本仕様はシート高775mm
排気量が増えたのに、400ccクラスと間違えそうなほど軽くてスリムな車体なんです。コーナリングABSやウイリーコントロールなど、車体の傾きを感知する電子制御も備えています。
個人的に大きいと感じるのは、ハンドルの切れ角が広がってUターンがずいぶん楽になったこと。日本仕様はローダウンとローシートでシート高775mmとなり、足つきの不安も少なくなっています。
2023年にはオーリンズ製サスペンションを備えたSP、2024年にはアイルトン・セナを記念した限定341台のセナも登場しています。
ただ、国産の同クラスと比べると、点検や部品の費用はやはり高めです。
937の燃料タンクは14Lと小さめです。ツーリングでは、給油のタイミングを早めに考えておいてくださいね。
デスモを廃した新型V2の890
そして2026年、第5世代の新型モンスターが登場しました。最大の話題は、ミドルクラス専用に新しく設計された890ccのV2エンジンです。
日本では2026年6月21日に発売され、導入されたのはメーターバイザーなどを備えた「モンスター+」グレードでした。
このエンジンでは、長年のこだわりだったデスモドロミックをやめ、一般的なバルブスプリング方式に変わりました。整備に手間がかかる仕組みを手放したことで、エンジンもコンパクトで軽くなっています。
主なスペックは、次のとおりです。
- 最高出力111PS、最大トルク91.1Nm
- 燃料を除いた車両重量175kg
- 先代より約4kgの軽量化
- 日本仕様のシート高775mm
- ドゥカティレッドで169万円から
(出典:Ducati Media House『新型モンスター日本発売開始』)
乗り味では、低い回転域の滑らかさが大きく進化しました。低速のギクシャク感がほぼ消えたのは、街乗りではうれしいところですね。
走行モードもウェットを含む4種類になり、雨の日も頼もしくなっています。
歴代モンスターのスペック比較
ここで、主要モデルの数字を並べてみます。世代ごとの性格の違いをつかむのに役立つはずです。
主要モデルの出力と重量の推移
出力と重量に絞って、9モデルを一覧にしました。
| モデル | 世代 | エンジン | 最高出力 | 重量 |
|---|---|---|---|---|
| M900 | 第1世代 | 空冷904cc | 78ps前後 | 乾燥185kg |
| M400ie | 第1世代 | 空冷398cc | 43HP | 乾燥177kg |
| S4Rsテスタストレッタ | 第1世代 | 水冷998cc | 130ps | 乾燥177kg |
| 696 | 第2世代 | 空冷696cc | 80PS | 乾燥161kg |
| 1100EVO | 第2世代 | 空冷1,078cc | 100hp | 乾燥169kg |
| 1200S(後期) | 第3世代 | 水冷1,198cc | 150HP | 乾燥185kg |
| 1200R | 第3世代 | 水冷1,198cc | 160HP | - |
| 937 | 第4世代 | 水冷937cc | 111PS | 乾燥166kg |
| 890 | 第5世代 | 水冷V2 890cc | 111PS | 燃料除く175kg |
こうして見ると、パワーの山は第3世代の1200Rにあります。第4世代以降は「出力はほどほど、そのかわり軽くて扱いやすい」方向へ戻っているのがわかりますね。
なお、重量の測り方は年代によって違います。あくまで目安として見てください。
世代ごとの維持費と故障の傾向
本体価格と同じくらい大事なのが維持費です。知らずに買うと、あとで「こんなにかかるの?」となりがちなんです。
タイミングベルトとバルブ調整
初代から第4世代の937までのモンスターは、ゴム製のタイミングベルトでカムを動かしています。このベルトが切れると、ピストンとバルブがぶつかってエンジンが壊れてしまいます。
だからこそ、走行距離が少なくても定期的な交換が欠かせません。
もうひとつ、デスモ特有のバルブクリアランス調整もあります。どちらも世代によって間隔がかなり違うので、表で見比べてみましょう。
| 世代・エンジン | タイミングベルト交換 | バルブクリアランス調整 |
|---|---|---|
| 古い世代(空冷エンジン) | 2年または1.5万〜2万kmごと | 約1.2万kmごと |
| 近年のモデル(水冷テスタストレッタ11°など) | 5年または2.4万〜3万kmごと | 2.4万〜3万kmごと |
| 第5世代(890) | - | デスモ廃止で手間が大きく減少 |
近年のモデルは、ベルトの素材が良くなったことで交換の間隔が伸びたんですね。費用は部品と工賃を合わせて、2万〜4万円ほどが目安です。
そして第5世代の890は、デスモそのものをやめました。ドゥカティならではの維持の手間が、大きく減っています。
私の900でも、ベルトや油脂類の交換が重なると車検費用はかさみます。旧世代を選ぶなら、車検ごとに15万円前後かかることもあると思っておくと安心です。
中古ドゥカティがなぜ手頃な価格で並んでいるのかは、ドゥカティの中古が安い理由と賢い選び方でも解説しています。
旧世代で多いトラブルと確認点

旧世代で多いのは、突然壊れるというより、年月とともに小さな不調が重なるタイプのトラブルです。
実車を見るときにチェックしたいところを、先にリストにしておきますね。
- 冷えた状態でセルが元気に回るか
- 走行中にライトが暗くならないか
- クラッチの切れが悪くないか
- フロントフォークのオイル漏れ
- フレームのサビや塗装はがれ
電装と充電まわり
エンジンの熱と振動で、レギュレーターやジェネレーター、配線のつなぎ目が傷みやすい傾向があります。
走行中にライトが暗くなる、セルを押しても「カチッ」と鳴るだけ、といった症状は典型的です。冷えた状態からセルが元気に回るか、まずは確かめてください。
燃料系とクラッチ
キャブ車ではキャブレター内部の汚れやゴム部品の劣化、初期のインジェクション車ではタンク内の燃料ポンプやホースの劣化がよく見られます。
乾式クラッチや油圧クラッチのモデルは、夏の渋滞で熱を持つとクラッチの切れが悪くなることもあります。半クラッチを続けるほど熱がこもるので、私も渋滞には気をつけているところです。
足まわりとフレーム
フロントフォークのオイル漏れは、古い年式の定番です。漏れたオイルがブレーキに付くと危険なので、見逃せません。
シート下やタンクの付け根は、雨水がたまりやすい場所。フレームのサビや塗装はがれが出ていないかも、確認しておきたいところです。
なお、水冷の821や1200系では、クラッチ油圧系のにじみや、リコール対象となった部品の報告もあります。対応済みかどうかを、販売店で聞いておくと安心です。
自分に合う世代の選び方
ここまでの話を踏まえて、どんな人にどの世代が合うのかを考えてみます。モンスターは世代が変わっても、軽快さとエンジンの存在感という芯は同じです。
ただ、その味付けがまったく違うので、用途に合わせて選ぶのがいちばんですね。
旧車らしさを楽しむなら初期世代

空冷Lツインの鼓動や、乾式クラッチの音、鋼管トレリスフレームの見た目。こうした「いかにもドゥカティ」な魅力を味わいたいなら、第1世代や第2世代が候補になります。
具体的な候補を挙げてみます。
- 原点のM900や900S
- クラシックな姿のモンスター1000
- 片持ちスイングアームのS2R
- 空冷の到達点である1100EVO
- 新しめの年式で空冷なら797
安心と性能なら新しい世代
毎日の通勤や長距離ツーリングにも、気兼ねなく使いたい。わかります、そういう使い方ができてこそのバイクですよね。
そんなあなたにおすすめしたいのは、こちらの顔ぶれです。
- 峠も街も軽快に走れる821
- 電子制御が充実した1200S
- 軽さと切れ角が魅力の937
- デスモをやめた新型の890
走行モードやトラクションコントロールがあるだけで、雨の日や慣れない道での気持ちの余裕がまったく違います。937や890なら、軽さとハンドルの切れ角のおかげで、街中の取り回しもずいぶん気楽です。
初めての大型バイクとして選んでも、手に余ることは少ないかなと思います。
新車の890は価格が160万円台後半からと、決して安くはありません。バイクローンを使って、月々の支払いに分けるという方法もあります。
高年式の中古937も選択肢が多いので、新車と中古の両方の在庫を見比べてみてください。ヘルメットや盗難対策のロックなどの用品代も、予算に入れておきましょう。
ヤラ私は気になるモデルがあると、まず中古車の在庫検索で年式と走行距離ごとの価格をひと通り見ています。相場がわかると、お店での話がしやすくなります。
中古モンスターで後悔しないための5ステップ
モンスターの中古車は台数が多い一方、価格は年式より整備の状態で大きく変わります。次の5つのステップで進めれば、あなたも納得して一台を選べるようになるはずです。
STEP1:在庫検索で相場をつかむ
まずは中古車の在庫検索で、気になるモデルの年式と走行距離ごとの価格をひと通り見てみましょう。相場がわかっていると、お店で提示された価格が妥当かどうかもつかみやすくなります。
STEP2:整備記録を確かめる
古い世代を選ぶなら、年式よりも先に整備記録を確かめてほしいと思います。記録簿や領収書といった紙の証拠がそろっているかが大切です。
STEP3:ベルト交換の時期を確認する
とくにタイミングベルトをいつ交換したかは、必ず書類で確認してください。履歴がわからない車両なら、納車時にベルトとテンショナーを新品にしてもらうのが安心です。
私は900を買うとき、整備記録を一枚ずつ見せてもらい、ベルト交換の日付をメモしてから決めました。この確認を飛ばさなかったことが、今の安心につながっています。
STEP4:実車で始動とクラッチを見る
お店では、冷えた状態からエンジンをかけてもらい、セルの回り方を確かめましょう。クラッチの切れやライトの明るさなど、先ほどのチェックリストもあわせて見ておくといいですね。
STEP5:相談できるお店を見つける
最後に大事なのが、空冷ドゥカティに詳しいお店が近くにあるかどうかです。買ったあとに気軽に相談できる場所があるかで、旧世代モンスターとの付き合いやすさはまったく変わります。
相場、記録、ベルト、実車、お店の5つを順に押さえれば、見た目や価格だけで選んで後悔することはぐっと減ります。どの世代を選ぶにしても、迷ったときは信頼できるドゥカティ専門店に相談してから決めるのがいちばんです。
最後に、歴代モンスターについてよく聞かれる疑問にお答えしていきます。
モンスター歴代に関するよくある疑問
気になっている人が多いポイントを、Q&A形式でまとめました。
ドゥカティ・モンスター歴代に関するよくある質問(FAQ)
Q1. ドゥカティ・モンスターは全部で何世代ありますか?
A. 大きく5つの世代に分けられます。1993〜2008年の第1世代、2008〜2014年の第2世代、2014〜2020年の第3世代、2021〜2025年の第4世代、そして2026年からの第5世代です。
エンジンの冷やし方、フレームの形、バルブを動かす仕組みの変化が、世代の分かれ目になっています。
Q2. 空冷と水冷のモンスターはどちらを選ぶべきですか?
A. 鼓動感や見た目の素朴さを楽しみたいなら空冷、パワーや電子制御による安心感、整備の間隔の長さを重視するなら水冷が向いています。
私は空冷の900と水冷の1200Sの両方に乗りました。900は手をかけて付き合うバイク、1200Sは気軽に性能を楽しめるバイクという印象です。
Q3. 初代M900の中古はいまから買っても大丈夫ですか?
A. 整備記録がそろっていて、近くに空冷ドゥカティに詳しいお店があるなら十分に楽しめます。
ただし電装系や燃料系、フォークなどは、年数なりに傷んでいることが多いです。購入後のリフレッシュ費用も予算に入れ、タイミングベルトの交換時期は必ず確認しましょう。
Q4. 新型モンスター890と先代937の違いは何ですか?
A. いちばんの違いはエンジンです。890は新しく設計されたV2エンジンで、デスモドロミックをやめてバルブスプリング方式になりました。
出力は同じ111PSですが、低い回転域がより滑らかになり、車両も約4kg軽くなっています。仕様や価格は変わることがあるため、正確な情報はドゥカティ公式サイトで確認してください。
Q5. 足つきが不安でも乗りやすいモンスターはどれですか?
A. 日本仕様でシート高775mmの937や890は、足つきと取り回しの両面で乗りやすいモデルです。中古なら、シートが低く車体が軽い第2世代の696も候補になります。
第3世代の1200系も、日本仕様ではシート高を調整できるローシートが付いていました。
Q6. 歴代モンスターで中古相場が高いのはどのモデルですか?
A. 高年式の937SPや937+、第3世代の1200Sや1200Rは高い評価を保っています。古い世代でも、S4Rsテスタストレッタや1100EVO、限定車のモンスター・ディーゼルなどは名車として値が下がりにくい傾向です。
相場は時期や車両の状態で変わるので、複数のお店の在庫を見比べてください。
まとめ
ドゥカティ・モンスターは、1993年のM900から2026年の第5世代まで、30年以上にわたって形を変えながら走り続けてきました。
今回のポイントを、もう一度ふり返っておきましょう。
- 初代M900が空冷ネイキッドの原点
- 第2世代は軽さと入門のしやすさ
- 第3世代で水冷化と電子制御が充実
- 第4世代でトレリスフレームを廃止
- 第5世代はデスモをやめた新V2
- 旧世代は整備記録とお店選びが鍵
世代が変わっても、軽快さとエンジンの存在感というモンスターの核は変わりません。
それでも、空冷Lツイン、トレリスフレーム、水冷化、電子制御、そして新世代のV2へと、性格は大きく変わってきました。
旧車らしい味わいを求めるなら初期の世代を、維持のしやすさと性能を求めるなら新しい世代を。あなたが走りたい道や使い方を思い浮かべながら、いちばんしっくりくる一台を選んでみてください。
きっと、そのモンスターとの時間はかけがえのないものになりますよ。
