
こんにちは、ラグジュアリー・モーターサイクルのヤラです。
数年前、スポーツスターに乗る仲間から「ヨドコウのバイクガレージ、どの大きさがいいかな」と相談されました。カタログを広げて、候補を二つまで絞り込んだんです。
ところが仲間の気持ちは、本体価格の安い小さい方へ傾いていました。数万円の差は、たしかに魅力的に映ります。
私が気になったのは、車体を入れたあとに残る余白でした。そこで展示品を一緒に見に行き、入口の幅にメジャーを当ててみることに。
すると、ハンドルを切る余裕も、サイドスタンドを出す場所も必要だと分かりました。カタログの数字だけでは、見えてこなかった部分です。
「本体価格だけを比べていたら、あとで困ったね」と仲間。ガレージはバイクが収まるかではなく、毎日無理なく出し入れできる広さで選ぶべきだと感じた出来事でした。
今回は、ヨドコウのバイクガレージをサイズと価格で比べながら、床タイプと土間タイプの違い、結露や防犯まで、私が実際に確かめる順番でお話しします。
ハーレーのような大型車に乗っている人ほど、読み終えるころにはメジャーを持って庭へ出たくなるかもしれません(笑)
- バイク保管に向くヨドコウのサイズと価格
- 大型車で後悔しにくい開口幅と余白の目安
- 床タイプと土間タイプの費用と使い勝手の差
- 結露や防犯、確認申請と固定資産税の注意点
ヨドコウのバイクガレージの特徴と種類
まずは、ヨドコウがどんなメーカーで、バイク向けにどんな製品をそろえているのかを見ていきましょう。種類をざっくりつかんでおくと、このあとの比較がぐっと楽になります。
サビにくいガルバリウム鋼板を使った本体
ヨドコウは、物置の「ヨド物置」で知られる鋼板メーカーです。以前は淀川製鋼所という社名でしたが、今は株式会社ヨドコウに変わっています。
バイクガレージとして選ばれているのは、シャッター式の物置「エルモシャッター」が中心。もともと鉄鋼を作る会社なので、素材選びにこだわりが見えるんです。
本体やシャッターに使われているのは、アルミと亜鉛のめっきを施したガルバリウム鋼板。小さな傷がついても、めっきの働きでサビが広がりにくい性質があります。
さらに、鋼板を折り曲げる前に塗装を焼き付けているため、角や折り目の塗膜が薄くなりにくいのも特徴です。長く使っても、塗装がはがれにくい作りなんですね。
私が住む那覇は、潮風と湿気がとにかく多い土地です。屋外に置いた鉄製品がどれだけ早く傷むかは、40年以上バイクに乗ってきて身にしみています。
だからこそ、ガレージ本体がサビにくいかどうかは、価格と同じくらい大事な比較ポイント。海の近くに住む人なら、なおさら気にしてほしいところです。
ヨドコウのバイクガレージは、サビにくいガルバリウム鋼板と先塗りの塗装が特徴です。沿岸部や湿気の多い地域では、この素材の差が年数とともに効いてきます。
バイク向けの中心はエルモシャッター
エルモシャッターは、間口4種類と奥行6種類を組み合わせたシャッター式の物置です。そのうちバイク保管向けとされているのは、奥行が約2.56mと約2.91mの8サイズになります。
間口は約1.86m、2.21m、2.56m、2.91mの4種類。高さはどれも約2.36mあるので、大型バイクを入れても頭上がつかえることはまずありません。
シャッターの把手は大きく、高い位置に付いているため、かがまずに開け閉めできます。地面に触れる最下部の水切りにはアルミが使われていて、サビにも配慮されているんです。
鍵は、ピッキングされにくいディンプルキーが標準。スペアキーも1本付いてきます。
また、全サイズで横に連結(連棟)できるのも見逃せない点でしょう。バイクが増えたとき、隣にもう1棟つなげられるわけです。
ただし連棟には「左端用」「中間用」「右端用」の区別があり、注文時に決めておく必要があります。将来増やすつもりなら、最初の段階で販売店に伝えておきましょう。
ブラック仕様やエルモコンビという選択肢

最近の住宅に合わせて、本体とシャッターを黒で統一した「BLACKエルモシャッター」も登場しました。全10サイズのうち、奥行2.57mと2.92mの8サイズがバイク保管向けです。
黒い外壁やサッシの家なら、いかにも物置という見た目になりにくいのがうれしいところ。床タイプと土間タイプも、通常色と同じように選べます。
あわせて、電動シャッター用のリモコンセット、車体をつなぐチェーンロックバー、窓サッシ、設置型スロープといったエルモシャッター向けのオプションも案内されています。
(出典:株式会社ヨドコウ『「BLACKエルモシャッター」「BLACKエルモコンビ」発売のお知らせ』)
もうひとつの選択肢が「エルモコンビ」です。物置の片側に屋根付きのオープンスペースを連結したタイプで、バイクは屋根の下、工具やヘルメットは隣の物置にしまえます。
ただ、オープンスペースは壁で囲われていないため、防犯面はシャッター式に及びません。高価な大型バイクを置くなら、私はエルモシャッターを優先して考えます。
複数台なら本格ガレージのラヴィージュⅢ
バイクを何台も並べたい人や、クルマと一緒にしまいたい人には「ヨドガレージ ラヴィージュⅢ」があります。間口約2.6〜3.3m、奥行約5.2〜6.2mの本格的なガレージです。
2連棟や3連棟、奥へ伸ばす縦連結、天井の高い背高タイプなど、組み合わせの幅も広め。横に屋根付きのスペースや、壁で囲った作業スペースをつなぐこともできます。
都市部向けには、防火地域や準防火地域に対応した防火仕様や、急な大雨による浸水に備える止水仕様も用意されています。
ただし、いちばん小さいサイズでも床面積は約13.5㎡。後半でお話しする建築確認申請が必要になるため、費用も手間もエルモシャッターとは別物と考えてください。
とはいえ、バイク1〜3台を自宅で守るなら、やはりエルモシャッターが現実的な本命になるかなと思います。
ヨドコウのバイクガレージのサイズと価格
ここからは、気になるサイズと価格を具体的な数字で比べていきます。本体の値段だけでなく、組立や基礎工事まで含めた総額で考えるのがコツです。
バイク向けは奥行2.5m以上の8サイズ
エルモシャッターでバイク保管に向くのは、間口4種類×奥行2種類の8サイズです。まずは、寸法と収まる台数の目安を表で見てみましょう。
| 型番 | 間口×奥行(mm) | 床面積 | 収納の目安 |
|---|---|---|---|
| LOD-1825 | 1,863×2,564 | 4.78㎡ | 中型1台 |
| LOD-1829 | 1,863×2,914 | 5.43㎡ | 大型1台 |
| LOD-2225 | 2,213×2,564 | 5.67㎡ | 中型1〜2台 |
| LOD-2229 | 2,213×2,914 | 6.45㎡ | 大型1台+作業 |
| LOD-2525 | 2,564×2,564 | 6.57㎡ | 中型2台 |
| LOD-2529 | 2,564×2,914 | 7.47㎡ | 大型2台 |
| LOD-2925 | 2,914×2,564 | 7.47㎡ | 中型2〜3台 |
| LOD-2929 | 2,914×2,914 | 8.49㎡ | 大型2〜3台 |
型番の数字は、上2桁が間口、下2桁が奥行の目安です。「25」なら約2.5m、「29」なら約2.9mと覚えておくと、カタログがぐっと読みやすくなりますよ。
末尾には、床タイプなら「HF」、土間タイプなら「HD」が付きます。積雪型は「LODS」、豪雪型は「LODU」と頭の部分も変わるので、注文時に見間違えないようにしてください。
ここで大事なのが、外の寸法と中で使える寸法の違いです。壁や柱の厚みがあるので、庫内は外寸より10〜20cmほど狭くなります。
| 間口の区分 | シャッター有効開口幅 | 庫内の有効幅 |
|---|---|---|
| 約1.86m(18) | 約1,589mm | 約1,769mm |
| 約2.21m(22) | 約1,939mm | 約2,119mm |
| 約2.56m(25) | 約2,290mm | 約2,470mm |
| 約2.91m(29) | 約2,640mm | 約2,820mm |
奥行のほうは、外寸2,564mmのタイプで庫内が約2,388mm、外寸2,914mmのタイプで約2,739mmが目安。この「中で使える長さ」を、自分の車体と比べてみてください。
シャッターを開けたときの有効な高さは、床タイプで約1.9m。背の高い風防を付けた車両でも、まず問題にならない高さです。
ヤラ私はカタログを見るとき、外寸の欄は飛ばして「有効開口」と「庫内有効寸法」から読みます。愛車と比べるのは、いつもこの2つの数字なんです。
エルモシャッターの定価と実勢価格
次は価格です。下の表は、一般型のメーカー希望小売価格(税込)を、床タイプと土間タイプで並べたもの。
| 型番 | 床タイプ(HF) | 土間タイプ(HD) |
|---|---|---|
| LOD-1825 | 498,300円 | 402,600円 |
| LOD-1829 | 531,300円 | 431,200円 |
| LOD-2225 | 546,700円 | 445,500円 |
| LOD-2229 | 561,000円 | 460,900円 |
| LOD-2525 | 563,200円 | 462,000円 |
| LOD-2529 | 591,800円 | 487,300円 |
| LOD-2925 | 579,700円 | 476,300円 |
| LOD-2929 | 605,000円 | 499,400円 |
本体だけで比べると、床タイプは土間タイプより約10万円前後高い設定です。床の部材が付いてくるぶん、高くなるわけですね。
ただ、これはあくまで定価の話。楽天市場などの通販やエクステリア専門店では、定価の2〜3割引きほどで売られていることが多いんです。
たとえば土間タイプのLOD-1829HDなら、実勢で30万円前後から見つかります。同じサイズでも店や時期で数万円変わるので、複数の店を見比べてから決めましょう。
雪の多い地域向けの積雪型や豪雪型は、一般型より1万〜2万円台ほど高くなります。BLACKエルモシャッターの基本棟の定価は、通常色と同じ水準です。
なお、価格や仕様は改定されることがあります。正確な情報は公式サイトや販売店でご確認ください。
本体以外にかかる組立費や工事費

ガレージの見積もりで驚く人が多いのが、本体以外にかかるお金です。運賃、組立費、基礎工事費は、基本的にすべて別料金になります。
床タイプは基礎ブロックの上に組み立てるだけなので、工期は1〜2日ほど。工事費込みの総額は、約25万〜50万円に収まることが多いでしょう。
土間タイプは、基礎を作って床にコンクリートを流す工事が必要です。総額は約45万〜80万円が目安で、外構全体に手を入れるなら100万円を超える例もあります。
私が目にした見積もりの一例では、豪雪型の土間タイプLODU-1818HDで、組立費34,700円、基礎工事72,660円、土間コンクリート45,110円でした(いずれも税抜)。
本体と合わせた税込総額は、406,329円。本体のほかに、工事だけで15万円以上かかった計算です。
土間タイプは、コンクリートが固まるまでの期間を含めて1〜2週間ほどかかります。「来週から使いたい」という予定なら、日程にも余裕を持たせておきたいですね。
ラヴィージュⅢやエルモコンビの価格帯
エルモコンビは、物置とオープンスペースを合わせた価格になります。通常色を組立費込みで見ると、小さめの組み合わせで約36万円、大きめなら50万円台が目安です。
BLACKエルモコンビのオープンスペースだけなら、定価で税込136,400円〜189,200円。ここに物置本体の価格が加わります。
一方、ラヴィージュⅢになると価格帯は一気に上がります。1台用の基本棟でも本体の実勢が約39万円からで、基礎や土間工事を含めた総額は約79万〜100万円が相場です。
2連棟なら総額で約111万〜200万円ほど。防火仕様は、1台用の定価だけで170万円を超えてきます。
バイク1〜2台ならエルモシャッター、クルマと一緒にしまう本格派ならラヴィージュⅢ。この線引きで考えると、予算の見通しも立てやすくなるはずです。
車種別に見たヨドコウのおすすめサイズ
サイズの数字が見えてきたところで、車種ごとのおすすめを考えます。カギになるのは、車体が「収まる」かではなく、周りに「どれだけ余白が残るか」です。
小型や中型1台なら間口1.8mクラス
250ccクラスや、全長2m前後のネイキッドを1台しまうなら、間口1.86mのLOD-1825やLOD-1829が候補になります。
庫内の幅は約1.77m。車幅が80cm前後のバイクなら、片側に40〜50cmほどの通り道ができる計算です。
奥行は、全長に50cm以上の余裕を足して考えるのが私の目安。全長2mの車両なら、庫内奥行約2.39mのLOD-1825でも前後に40cm近く残ります。
ただし、このクラスのシャッター有効開口は約1.59mしかありません。入口でハンドルを切り込む余裕は少ないので、まっすぐ押し込める配置かを先に見ておきましょう。
私のドゥカティ916のように車体の短いスポーツ車なら、このクラスでも十分です。とはいえ、横で整備をしたいなら、間口2.2m台を選ぶほうがずっと快適でしょう。
ハーレーなど大型車は奥行2.9mが基本

ハーレーのツーリング系に乗る人には、まず奥行2.9mのタイプをすすめています。理由は単純で、奥行2.5mクラスでは足りないことがあるからです。
私のFLHRロードキングは、全長が2.4m前後。奥行2.5mクラスの庫内は約2.39mなので、数字の上では前後どちらかがつかえてしまいます。
奥行2.9mクラスなら、庫内は約2.74m。全長2.4mの車体でも30cm以上の余白ができ、シャッターを閉めるときに後ろのフェンダーを気にせずに済みます。
スポーツスターでも、全長は2.2m前後あります。奥行2.5mクラスだと前後の余白は20cmほどなので、迷ったら奥行2.9mを選んでおくと安心です。
幅も見逃せません。ロードキングはサイドバッグまで含めると1m近くになり、間口1.86mクラスでは片側40cmほどしか残らないんです。
そこで大型の1台なら、LOD-2229(間口約2.2m×奥行約2.9m)を基準に考えるのがおすすめ。片側に50cm以上の通り道が取れて、出し入れも整備もぐっと楽になります。
ヤラ大型ハーレーなら、収まる最小サイズより一段上を選ぶのが私の基本です。数万円の差で、何年分もの出し入れの気づかいが消えると思えば安いものです。
2台以上や整備重視なら間口2.5m以上
2台を並べたい人や、中でオイル交換や洗車後の手入れまでしたい人は、間口2.56m以上が候補です。庫内の幅は、約2.47mから2.82mまで広がります。
大型2台なら、LOD-2529やLOD-2929が使いやすいサイズ。ハーレーとドゥカティを並べても、間に人が立てるくらいのすき間を作りやすいんです。
シャッターの有効開口も、間口2.56mで約2.29m、2.91mで約2.64mと広くなります。斜めに入れて向きを変えるような出し入れも、ずいぶん楽になるでしょう。
メンテナンス用の小型リフターを置くなら、床の耐荷重も気にしたいところ。この点は、床タイプと土間タイプの章でくわしくお話しします。
3台以上を考えているなら、連棟も選択肢に入ります。ただし合計の床面積が10㎡を超えると、建築確認申請が必要になる点は覚えておいてください。
収まるかではなく余白で選ぶ理由
冒頭の仲間の話に戻ると、展示品の前で気づいたことが3つありました。どれも寸法表には載っていない、使う人だけが分かる余白です。
ハンドルを切るための前後の余白
バイクは、まっすぐ押して入れたら終わりではありません。出すときはハンドルを切って向きを変え、停めるときも前後に少し動かして位置を直します。
前後に余白がないと、この細かな動きができないんです。重い車体を何度も押し引きすることになり、毎日の出し入れがだんだん億劫になっていきます。
サイドスタンドを出す場所と車体の傾き
サイドスタンドで停めると、車体は左に傾きます。ハンドルやミラーが壁に近づくので、まっすぐ立てたときの車幅より広い場所が必要です。
展示品の中に立って、スタンドを出したときの車体の位置を思い浮かべてみると、思ったより壁が近く感じました。仲間の表情が変わったのも、この瞬間です。
サイドバッグを付けたまま横を歩けるか
私のロードキングなら、サイドバッグを付けたまま横を歩けるかまで確かめたいところ。荷物の出し入れも、チェーンロックをかけるのも、車体の横に立って行うからです。
あなたのガレージは、愛車の横に立ってしゃがめる広さがあるでしょうか。この問いに「はい」と答えられるサイズなら、まず後悔はしないと思います。
車体がぎりぎり収まるサイズでは、壁やシャッターにこする心配が毎日つきまといます。あとから広げるには解体や基礎のやり直しが必要で、現実的ではありません。
床タイプと土間タイプの違いと選び方
サイズと並んで悩ましいのが、床タイプか土間タイプかの選択です。仲間と展示品を見たときも、床タイプなら入口の段差とスロープ、土間タイプなら工事費と雨水の流れを一緒に確かめました。
| 比較項目 | 床タイプ(HF) | 土間タイプ(HD) |
|---|---|---|
| 床の作り | 鋼製の床板 | 土間コンクリート |
| 本体価格 | 約10万円高い | 安い |
| 工事費 | 安い | 別途10万〜30万円ほど |
| 工期 | 1〜2日 | 1〜2週間 |
| 入口の段差 | 約20〜30cm | ほぼなし |
| 床の耐荷重 | 約600kg/㎡(補強で2倍) | コンクリート次第で余裕 |
| 固定資産税 | かからないことが多い | かかることが多い |
床タイプは段差とスロープを要確認
床タイプは、コンクリートブロックの上に鋼製の床を組み上げる作りです。左官工事がいらないぶん、工事費を抑えて短い工期で設置できます。
そのかわり、地面と床の間には約20〜30cmの段差ができます。バイクの出し入れに、スロープは欠かせません。
純正の設置型スロープは、定価25,300円(税込)。アンカーで固定できるタイプなら、重い車体を押し上げるときにずれにくく安心です。
気をつけたいのは、車体の下を擦らないかどうか。アンダーカウルのあるスポーツ車や、車高を下げたカスタム車は、スロープの角度しだいで腹下が当たることもあります。
床の耐荷重は、標準で1㎡あたり約600kg。300kgを超える大型クルーザーでも数字の上では大丈夫ですが、タイヤやスタンドの先に重さが集中し、床がたわむ感じが出ることがあります。
そこで大型バイクに用意したいのが、純正の床補強セットです。耐荷重が標準の2倍になり、サイズによりますが4万円台で追加できます。
リフターやジャッキを使うときは、下に厚い板や鉄板を敷いて重さを分散させましょう。一点に重さがかかると、床板がへこむおそれがあるからです。
床タイプでも、ブロックの下の地面が土のままだと湿気が上がってきます。設置前に砕石や防湿シートで地面を整えておくと、床下からの湿気をかなり抑えられます。
土間タイプは工事費と水はけが肝心
土間タイプは製品に床がなく、地面に打ったコンクリートをそのまま床として使います。入口の段差がほとんどないので、重い大型車でもスッと押し入れられるんです。
一方で、基礎と土間コンクリートの工事を別に頼む必要があります。見積もりでは、コンクリートの厚みと水勾配の2点を必ず業者と確かめてください。
厚みが足りないと、年月とともにひび割れが出てきます。将来クルマや重い機材を入れる可能性があるなら、その重さに合う厚みにしておきたいところです。
水勾配とは、水が流れるようにつける緩やかな傾きのこと。雨の日に走った車体から落ちた水が庫内にたまらないよう、奥から入口へ向けて傾けるのが一般的です。
同時に、外から雨水が入り込まないよう、入口の高さやシャッター下の納まりも確認を。沖縄の横殴りの雨を知っていると、ここは本当に気になります。
なお、基礎を高めに作る場合は、土間タイプ専用の「シャッターの延長」というオプションで、シャッターの下端を最大20cm延ばせます。
重い大型バイクなら土間タイプが楽

私の考えを言うと、ハーレーのような重い大型車なら、土間タイプのほうが毎日の出し入れは断然楽です。スロープを押し上げる必要がなく、平らなまま入っていけますから。
ロードキングの車重は、ガソリンを入れれば370kg前後。濡れたスロープの上でバランスを崩したらと思うと、段差がないことの価値は計り知れません。
床のたわみや足音の反響もなく、オイルが垂れても水で流して掃除できます。本格的に整備をしたい人ほど、土間タイプの良さを実感するはずです。
反対に、軽めのバイクで初期費用をできるだけ抑えたいなら、床タイプも十分にありでしょう。床補強セットとしっかりしたスロープを組み合わせれば、使い勝手はかなり上がります。
固定資産税の違いを理由に床タイプを選ぶ人もいますが、差は年に数千円ほど。この点は後半でくわしく見ていきます。
ヤラ濡れたスロープを重い車体で上るのは、ベテランでも緊張するものです。毎日のことだからこそ、段差のない土間タイプのありがたみは大きいと感じています。
ヨドコウで後悔しないための比較ポイント
サイズと床の形式が決まっても、まだ比べておきたい点があります。入口の大きさ、結露、防犯、地域の気候、そして同時にそろえたい用品の5つです。
開口幅と高さで出し入れが変わる
シャッターの有効開口は、間口1.86mクラスで約1.59m、2.21mクラスで約1.94m。この30cm余りの差が、毎日の出し入れでは想像以上に効いてきます。
開口が狭いと、車体をまっすぐ構えてから押し込む必要があります。ガレージの前にバイクを一直線に構えられる長さがあるかも、敷地で確かめておきましょう。
高さは床タイプで約1.9mあり、たいていの車両は問題ありません。ただ、スロープの分だけ車体が持ち上がるので、背の高い風防やトップケースは念のため測っておくと安心です。
電動シャッターを付けるなら、早朝や深夜の開閉音にも気を配りたいところ。住宅が密集した場所では、モーター音が思ったより響くこともあるようです。
結露と湿気への対策を最初から考える
鋼板のガレージは、外の温度が屋根や壁にそのまま伝わります。冷え込んだ朝、天井についた結露が愛車の上に落ちてきた、という話は決して珍しくありません。
ここで知っておいてほしいのが、純正の「結露低減材付屋根」はバイクを入れる場合には使えないということです。
結露低減材は不燃素材ではないため、建築基準法の内装の決まりにより、エンジン付きの乗り物をしまう場合は選べないとされています。これで屋根裏の結露を防ごうと考えていた人は注意してください。
そのため、エルモシャッターの結露対策は換気と除湿が中心になります。純正の換気扇用パネルや換気ガラリ付パネルを、高い位置と低い位置に分けて付けると空気が流れやすくなるんです。
電源を引けない場合は、晴れた日にシャッターを開けて風を通すだけでも違います。床には木製のすのこや除湿シートを敷き、竹炭や除湿剤を置いておくのもおすすめ。
バイクは壁から5〜10cm以上離して停めましょう。冷えた外壁のそばは、結露の影響を受けやすいからです。
天井裏に断熱材を貼る方法もありますが、内装の決まりとの兼ね合いがあります。燃えにくい素材かどうかを販売店に確かめてから選んでください。
沖縄は湿気が多いので、換気は後回しにできません。私なら、換気扇用パネルと換気ガラリ付パネルを最初の注文で一緒に付けます。
換気扇用パネルや換気ガラリ付パネルは、本体と同時に頼むほうが安く済みます。あとから追加すると、既存の部材を差し引けないぶん7,700円ほど高くなります。
鍵とチェーンを掛ける場所で防犯を固める
ガレージに入れたから盗難は安心、と考えるのはまだ早いでしょう。シャッターのディンプルキーはピッキングされにくい作りですが、それだけで十分とは言えません。
仲間にも、鍵の仕様に加えて、チェーンを掛ける場所を考えるよう伝えました。車体を動かせなくする「地球ロック」の固定先が、ガレージの中にあるかが大事なんです。
土間タイプなら、コンクリートに埋め込むタイプのアンカーを、土間を打つときに一緒に設置できます。エルモシャッター専用のチェーンロックバーも用意されているので、床タイプの人は販売店に相談してみてください。
シャッターを開けずに出入りできる側面の引き戸は便利ですが、そのぶん入口が増えることに。防犯を優先するなら、本当に必要かどうかを考えてから付けましょう。
ロックを重ねても、盗難のおそれはゼロになりません。高価な車両やローンが残っている車両なら、保険での備えもあわせて考えておきたいところです。
盗難への備え方は、「バイク盗難保険は必要か?入る人・いらない人の違い」でくわしくお話ししています。
台風や塩害が多い地域で見るべき点

沖縄で暮らしていると、台風への備えは毎年の行事のようなもの。ガレージ選びでも、シャッターが風に耐えられるかは真っ先に気にします。
そこで付けておきたいのが、純正のシャッター補強ワイヤーです。台風や突風でシャッターが押され、レールから外れるのを防いでくれます。定価は税込14,300円。
海に近い地域では、ガルバリウム鋼板のサビにくさが活きてきます。それでも潮が付いたままにせず、ときどき水拭きしてあげると長持ちしますよ。
隣の家との境界が近いなら、雨どい(トイセット)も検討しましょう。屋根から落ちる雨をまとめて流せるので、隣地への跳ね返りを防げます。
雪の多い地域では、どこまでの積雪に耐えられるかが選ぶ基準です。間口1.86mと2.21mは一般型で100cm、豪雪型で150cmまで。間口2.56mと2.91mは一般型で60cm、積雪型で100cmまでが目安になります。
台風の多い地域ではシャッター補強ワイヤー、雪の多い地域では積雪型や豪雪型が基本です。住んでいる土地の気候に合わせて、本体の種類とオプションを選びましょう。
棚やスロープなど同時にそろえたい用品
最後に、本体と一緒にそろえておきたい用品です。オプションの中には、本体と同時に頼むか、あとから頼むかで値段が変わるものもあります。
| 用品 | 主な役割 | 定価(税込) |
|---|---|---|
| 床補強セット | 床の耐荷重を2倍に | 4万円台(サイズによる) |
| 設置型スロープ | 床タイプの段差をなくす | 25,300円 |
| 換気扇用パネル | 市販の換気扇を取り付け | 27,500円(同時注文) |
| 換気ガラリ付パネル | 自然に空気を通す | 31,900円(同時注文) |
| シャッター補強ワイヤー | 台風時の外れ防止 | 14,300円 |
| 別売棚(A1.0〜A2.0型) | 壁面の収納 | 8,250〜9,350円 |
標準の棚板は、床まで伸びる支柱がなく、壁の支柱に直接取り付ける作りです。棚の下が空くので、バイクの前輪や工具箱を置きやすいのがありがたいところ。
棚の高さは10cm刻みで15段階に変えられます。ヘルメットやケミカル類の置き場所を作っておくと、庫内がすっきり片づきますよ。
照明は、電源を引かないならソーラー式のLEDや、人感センサー付きの乾電池式が手軽です。暗いガレージでの作業は、思わぬケガのもとになります。
こうした用品は、本体と一緒に楽天市場などの通販でまとめて探すと、手間を減らせることがあります。型番が本体に対応しているかだけは、必ず確かめてください。
すぐに金属製ガレージを建てられない人は、「大型バイクに合うバイクガレージテントの選び方」も参考になると思います。
設置前に確認したい建築確認と固定資産税
ガレージは、置けば終わりの家具とは違います。建築基準法と固定資産税の扱いを、買う前にざっくり押さえておきましょう。
床面積10平方メートルと建築確認申請
屋根と壁があって土地に据え付けるガレージは、建築基準法の上では「建築物」です。家の敷地にあとから建てる場合は、「増築」として扱われます。
ただし、防火地域・準防火地域の外で、増築する部分の床面積が10㎡以内なら、建築確認申請はいりません。(出典:e-Gov法令検索『建築基準法』)
エルモシャッターは、いちばん大きいLOD-2929でも床面積は8.49㎡。防火地域・準防火地域の外で1棟を建てるなら、確認申請は不要ということになります。
反対に、防火地域や準防火地域の中では、面積が小さくても確認申請が必要です。連棟で合計が10㎡を超える場合や、約13.5㎡あるラヴィージュⅢを建てる場合も同じく申請がいります。
自分の土地がどの地域にあたるかは、市町村の都市計画の窓口やホームページで確かめられます。扱いは地域や設置の仕方で変わるので、最終的な判断は自治体の建築担当や専門家にご相談ください。
土間タイプは固定資産税の対象になりやすい
よく誤解されるのが、「確認申請がいらないなら固定資産税もかからない」という考えです。この2つは、まったく別のルールで決まります。
固定資産税では、屋根と3方向以上の壁があること、基礎などで土地に定着していること、保管や作業に使えることの3つがそろうと「家屋」とみなされます。
ブロックの上に置くだけの床タイプは、土地への定着がないとされ、課税されないことが多いようです。一方、基礎と土間コンクリートで固定する土間タイプは、課税の対象になるのが一般的。
とはいえ、税額はそれほど大きくありません。標準の税率は1.4%なので、評価額が30万円なら年4,200円ほどの計算です。(出典:総務省『固定資産税の概要』)
評価額は購入価格ではなく、自治体の基準で決まります。家屋の評価額が20万円未満なら課税されない「免税点」もありますが、同じ市町村にある家屋の合計で判断されます。
つまり、自宅を持っている人は、ガレージ単体が少額でも免税点に当てはまらないことがほとんどです。
年に数千円の税金を避けるために、段差のある床タイプを選ぶのはもったいない話。車重や整備の頻度、長く使ったときの快適さで選ぶほうが、結果として満足できると私は考えています。
イナバやタクボとヨドコウのガレージ比較
ヨドコウを検討していると、イナバやタクボのバイクガレージも気になってくるはずです。3社の違いをつかんでおくと、ヨドコウを選ぶ理由もはっきりします。
3社のサイズと価格の違い
| 比較項目 | ヨドコウ | イナバ | タクボ |
|---|---|---|---|
| 代表シリーズ | エルモシャッター | バイク保管庫 | バイクシャッターマン |
| 1台用の実勢価格 | 30万円前後 | 29万円前後 | 31万円前後 |
| 奥行の最大 | 2,914mm | 3,470mm | 2,990mm |
| 開口の高さ | 約1,895mm | 約1,886mm | 約2,045mm |
| 棚の作り | 壁付けで支柱なし | 床まで支柱あり | 収納用品が豊富 |
| 得意なこと | サビにくさとデザイン | 頑丈さと長い奥行 | 高さと組み立てやすさ |
1台用クラスの実勢価格は、3社とも30万円前後でほぼ横並びです。価格だけでは決めにくいので、作りと得意分野で比べてみましょう。
イナバは鉄板の厚みと頑丈な骨組みが持ち味で、奥行3,470mmという長いモデルもあります。全長2.5mを超えるような長いカスタム車なら、候補に入れておきたいメーカーです。
タクボは、標準で開口の高さが約2,045mmと3社でいちばん高め。DIYでも組み立てやすいという声の多いメーカーです。
ヨドコウは、ガルバリウム鋼板によるサビにくさと、支柱のない棚、軽いシャッター操作が持ち味。ブラックのような外観の選択肢でも、一歩先を行っている印象です。
ヨドコウが向いている人の特徴

こうして比べると、ヨドコウが向いているのは、海に近い地域や湿気の多い土地に住んでいる人。サビにくさは、何年も使ううちに差となって表れます。
庫内の床を広く使いたい人にも合うでしょう。棚の支柱が床まで来ないので、車体の前や棚の下を無駄なく使えるんです。
家の外観にこだわる人なら、BLACKエルモシャッターは魅力的な選択肢になります。黒いサッシや濃い色の外壁と並べても、物置っぽさが出にくいからです。
反対に、奥行2.9mでも足りない長い車両や、とにかく頭上の高さがほしい人は、他社も含めて比べてみてください。あなたの愛車にとって、本当に必要な寸法はどこでしょうか。
ヤラ展示品が近くにあるなら、ぜひメジャーを持って見に行ってください。シャッターの重さや把手の位置は、触ってみて初めて分かる使い心地なんです。
ヨドコウのバイクガレージに関するよくある質問(FAQ)
Q1. ハーレーのロードキングには、ヨドコウのどのサイズが合いますか?
A. 全長2.4m前後のツーリング系なら、奥行2.9mクラスが基本です。奥行2.5mクラスは庫内が約2.39mしかなく、前後の余白がほとんど残りません。サイドバッグ込みの幅や横を歩く通路まで考えると、間口約2.2m×奥行約2.9mのLOD-2229あたりを基準にすると後悔しにくいと思います。
Q2. 床タイプと土間タイプはどちらがおすすめですか?
A. 重い大型車を毎日出し入れするなら、段差のない土間タイプがおすすめです。初期費用や工期を抑えたい場合は床タイプも選択肢になりますが、スロープと床補強セットを一緒に用意してください。
Q3. 本体以外に、総額でいくらくらい見ておけばいいですか?
A. 運賃や組立費、基礎工事費は別料金です。目安として、床タイプは総額約25万〜50万円、土間タイプは土間コンクリート工事を含めて約45万〜80万円を見ておくと安心です。正確な金額は、設置場所を見てもらったうえで販売店に見積もりを取ってください。
Q4. ヨドコウのバイクガレージは自分で組み立てられますか?
A. 床タイプなら、DIYで組み立てる人もいます。ただ、部材が大きく重いので、最低でも2人で作業し、水平をしっかり出すことが大切です。土間タイプは基礎とコンクリートの工事が必要なので、専門の業者に任せるのが現実的です。
Q5. 結露が心配ですが、純正の結露低減材付屋根は使えますか?
A. バイクを保管する場合は使えません。結露低減材は不燃素材ではないため、建築基準法の内装の決まりにより、エンジン付きの乗り物を入れる場合は選べないとされています。換気扇用パネルや換気ガラリ付パネルで空気を動かし、除湿剤やすのこを組み合わせて対策しましょう。
Q6. バイクガレージに固定資産税はかかりますか?
A. ブロックの上に置くだけの床タイプは課税されないことが多く、基礎と土間コンクリートで固定する土間タイプは課税されるのが一般的です。税額は年に数千円ほどのことが多いものの、最終的な判断は自治体が行います。
ヨドコウのバイクガレージ選びのまとめ
ヨドコウのバイクガレージは、サビにくい素材と使いやすいシャッター、豊富なサイズが魅力です。ただ、本体価格だけで選ぶと、出し入れや整備のたびに後悔することになりかねません。
最後に、選ぶときのポイントをまとめておきます。
- 総額は工事費まで含めて比べる
- 大型車は奥行2.9mクラスが基本
- 横を歩ける間口2.2m以上が安心
- 重い車両なら段差のない土間タイプ
- 床タイプはスロープと床補強をセットに
- 結露対策は換気と除湿が中心
- チェーンの固定先まで考えて防犯
- 確認申請と固定資産税も事前に確認
仲間がもし小さい方を選んでいたら、毎朝の出し入れのたびに壁を気にしていたはずです。展示品の前でメジャーを当てたひと手間が、何年分もの快適さにつながりました。
あなたの愛車にとって、毎日無理なく出し入れできる広さはどれくらいでしょうか。まずは車体の全長と、サイドスタンドを出したときの幅を測るところから始めてみてください。
