
こんにちは、ラグジュアリー・モーターサイクルのヤラです。
数年前、沖縄のバイク仲間から「庭の空いた場所にガレージを置きたいんだけど、どう思う?」と相談されたことがあります。
仲間の愛車はスポーツスター。芝生を剥がして砂利を敷けば十分だろう、というのが彼の考えでした。
ところが一緒に庭を見に行くと、雨上がりの地面は柔らかく、靴のかかとが沈む場所まであったんです。しかも庭の入口は狭く、バイクを押して曲がる余裕がありません。
私も300kgを超えるロードキングに乗っているので、足元が不安定な場所で重いバイクを動かす怖さはよく分かります。
庭にバイクガレージを置くなら、カタログを開く前にやることがあるんです。地面の水平と排水、基礎とアンカー、そして出入口までの通り道の確認です。
今回は、仲間の庭で実際に確かめた手順をもとに、設置前に見ておきたいポイントを順番にお話しします。読み終わるころには、あなたの庭で最初に何をすればいいかが、はっきり見えているはずです。
- 庭の地面と排水を確かめる手順
- 地面に合う基礎とアンカー固定の方法
- 出入口までの通り道とサイズの測り方
- 境界線や税金など設置前の決まりごと
庭にバイクガレージを置く前に知りたいこと
まずは、庭への設置で何がいちばん大事なのかを押さえておきましょう。ガレージの種類と費用の目安も、ここでざっと見ておきます。
ガレージ選びより先に地面を見る理由
庭にガレージを置こうと決めると、つい本体のカタログや通販のページから眺めたくなります。色やサイズを選んでいる時間は、正直楽しいものです。
でも、庭への設置でつまずく原因の多くは、本体ではなく足元にあります。地面が傾いていたり雨水がたまったりすると、どんなに良いガレージでも本来の力を出せません。
ガレージは数百kgの本体に、200〜300kg級のバイクが加わる重量物。家具を置く感覚とは訳が違い、言ってみれば小さな建物を建てるのに近いんです。
だからこそ、地面の水平、排水、基礎、アンカー固定、出入口までの通り道の5つを先に確かめておくこと。これが、庭への設置で後悔しない近道かなと思います。
庭にガレージを置くときは、本体選びより先に地面の水平と排水、基礎とアンカー、出入口の通り道を確かめます。順番を逆にすると、買い直しや工事のやり直しにつながります。
柔らかい土や芝にそのまま置く危険
土や芝生の上にガレージを直接置くのは、おすすめできません。理由は大きく分けて3つあります。
1つ目は、重さで地面が沈むこと。雨を含んだ土はやわらかくなり、ガレージの片側だけが下がると、シャッターの開け閉めが重くなったり、すき間ができたりします。
2つ目は、地面から上がってくる湿気です。土の湿気が庫内にこもると、フレームやボルトの下側から少しずつサビが進んでいきます。
沖縄のように湿気の多い土地では、これが本当に早いんです。せっかく雨風をしのいでも、中でサビが育っていたら元も子もありません。
3つ目は、サイドスタンドの沈み込み。バイクの重さはスタンドの先という小さな点に集まるため、柔らかい地面だとめり込んで車体が傾き、倒れるおそれがあります。
芝生は見た目が平らでも、下の土は意外とやわらかいもの。芝の上にそのまま重量物を置くのは避ける、と覚えておいてください。
庭に置けるバイクガレージの種類と費用
庭に置けるバイクガレージは、大きく分けると次の4つの作りがあります。費用は本体だけでなく、基礎や組立を含めた総額の目安です。
| 種類 | 総額の目安 | 工期の目安 | 庭で気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 簡易テント型 | 1万〜10万円 | 数十分〜半日 | 床づくりと固定が必須 |
| 床付きの物置型 | 25万〜50万円 | 半日〜2日 | 床と地面に段差ができる |
| 土間タイプの物置型 | 45万〜80万円 | 1〜2週間 | 基礎と土間の工事が必要 |
| 木製・コンテナ・車庫型 | 50万〜300万円以上 | 数日〜1か月以上 | 搬入の道と基礎の確保 |
同じ「バイクガレージ」でも、総額には10倍以上の開きがあります。どれを選ぶかは予算だけでなく、庭の地面の状態で決まってくるんです。
費用の内訳をもっとくわしく知りたい人は、「バイクガレージを工事費込みで建てる相場と見積もり」も参考にしてみてください。
仲間の庭で確かめた設置前の準備
ここで、冒頭の仲間の話をもう少しくわしくお伝えします。彼がどこで考えを変えたのか、その流れを追ってみてください。
雨上がりにかかとが沈んだ地面

仲間の庭を見に行ったのは、前の晩に雨が降った翌日でした。芝生はきれいに見えましたが、歩いてみると足の裏の感触がまるで違ったんです。
ガレージを置く予定の場所では、靴のかかとがじわっと沈むところがありました。しかも水が引かず、うっすら湿ったままの場所もある。
仲間は「芝生を剥がして砂利を敷けば十分」と考えていました。ただ、砂利は表面を覆うだけで、下の土の柔らかさまでは変えてくれません。
この地面に、ガレージとバイクの重さが何年も乗り続けたらどうなるか。少しずつ沈んで傾いていくのは、目に見えていました。
入口が狭く曲がれなかった通り道
もうひとつ気になったのが、道路から庭へ入る通り道です。入口の幅が狭く、そこからガレージの位置まで直角に曲がる必要がありました。
試しにスポーツスターを押してみると、ハンドルを切っても曲がり角で余裕がありません。壁にミラーが当たりそうになり、足元の砂利もずるっと滑ります。
スポーツスターは車重が軽めとはいえ、200kgを優に超えるバイクです。毎回この角でヒヤッとするなら、ガレージがあっても乗るのが億劫になってしまうでしょう。
ヤラ私のロードキングは300kgを超えるので、足元が少しでも滑ると支えきれない怖さがあります。通り道は、雨の日の状態で確かめるのがいちばんです。
注文を止めて基礎から整えた結果
そこで私は、まずバイクの通り道をメジャーで測ることを勧めました。入口の幅、曲がり角の広さ、ガレージ前の余白を、一つずつ数字にしていったんです。
そのうえで、地面の水平や雨水の流れ、基礎とアンカーの固定方法を施工業者に確認してもらうよう伝えました。
仲間はガレージの注文をいったん止め、先に基礎と排水を整えることに。通り道の寸法がわかったことで、ガレージのサイズと向きも選び直しました。
完成後に見せてもらうと、入口まで無理なくバイクを押していけるようになっていました。足元はしっかりしていて、かかとが沈む感覚もありません。
「先にガレージを買わなくてよかったよ」と仲間。庭への設置は本体選びより地面と出入口の準備が先なんだと、改めて感じた出来事です。
庭の地面の水平と排水を確かめる
ここからは、あなたの庭で実際に確かめたいことを順番に見ていきます。まずは地面の傾きと、雨水の流れからです。
水平器と水糸で傾きを測る方法

地面の傾きは、ホームセンターで買える水平器と水糸があれば、ある程度は自分で確かめられます。
やり方は、ガレージを置く範囲の四隅に杭を打ち、水糸を水平に張るだけ。糸から地面までの高さを四隅で測れば、どちらがどれだけ低いかがわかります。
ここで見ておきたいのは、ガレージの前後の高低差です。メーカーの設置基準の中には、前後の土地の高低差を12cm以下に抑えるよう案内しているものもあります。
床付きタイプは、平らな地面でも基礎ブロックと床枠のぶん、床が15〜20cmほど高くなります。入口側の地面が下がっていれば、段差はさらに大きくなってしまうんです。
前後の高低差が大きい庭では、勾配を直す工事を先にするか、段差のない土間タイプを選ぶのが近道です。スロープだけで段差を埋めようとすると、角度が急になりすぎます。
雨水の流れ道と水たまりを見る
排水を確かめるなら、雨の日か雨上がりに庭を見るのがいちばんです。晴れた日の庭だけで決めてしまうと、大事なことを見落とします。
どこに水たまりができるか、雨水がどちらへ流れていくか。スマホで写真を撮っておくと、施工業者に相談するときにも話が早く進みます。
ガレージを水の通り道に置いてしまうと、シャッターの下から雨水が入り込みます。床下に水がたまれば、湿気とサビの原因になるでしょう。
反対に、まわりより少し高い場所に置ければ、水は自然と外へ逃げていきます。庭のどこが高くてどこが低いのか、一度じっくり眺めてみてください。
家の雨どいの出口や、隣の敷地から水が流れ込む場所にも注意を。ガレージの屋根に降った雨をどこへ流すかも、この段階で考えておくと後が楽です。
防草シートと砂利で湿気を抑える

土の庭にガレージを置くなら、地面の湿気を抑える下ごしらえは欠かせません。基本は、雑草を抜いて地面をならし、防草シートを敷いてから砂利をかぶせる方法です。
防草シートは雑草を防ぐだけでなく、土の湿気が上がるのを和らげてくれます。重ね代を10cmほど取り、ピンでしっかり留めておきましょう。
とはいえ、防草シートと砂利はあくまで下地づくり。これだけで重いガレージを支えられるわけではないので、その上に基礎をつくる必要があります。
砂利を敷く前に、地面を踏み固める転圧も大切な作業です。足で踏んだくらいでは足りないので、機械を使った締め固めは業者に任せたほうが安心かなと思います。
庭のバイクガレージに合う基礎の選び方
地面の状態がわかったら、次はガレージを支える基礎です。ガレージの種類によって、必要な基礎はまったく変わってきます。
床付きタイプはブロック基礎が基本
床付きタイプは、地面に基礎ブロックを並べ、その上に鋼製の床枠と床板を組んでいく作りです。コンクリートを流す工事がいらないので、半日〜2日ほどで設置できます。
ただし、土の庭にブロックを置くだけでは沈みやすいもの。砕石を敷いて転圧し、ブロックの高さをそろえてから据えるのが基本です。
床の耐荷重は、多くの製品で1㎡あたり約600kg。ヨドコウのエルモシャッターのように、オプションの床補強で約1,200kgまで引き上げられるものもあります。
数字だけ見ると余裕に思えますが、バイクの重さはタイヤとスタンドの先に集まります。300kg級の大型車なら、床補強やスタンドプレートも一緒に考えておきたいところです。
土間タイプはコンクリートで一体化

土間タイプは、地面を掘って砕石を敷き、ワイヤーメッシュという金網を入れてコンクリートを打つ作りです。厚さは100mm前後が目安になります。
地面とガレージがコンクリートで一体になるので、沈みや傾きの心配がぐっと減ります。床と地面の段差もほぼなく、重いバイクを押してそのまま入れられるのが魅力です。
そのかわり総額は45万〜80万円ほどと高めで、コンクリートが固まるまで1〜2週間かかります。それでも柔らかい土の庭に大型バイクを置くなら、私はこちらを推したいです。
床付きと土間タイプの違いは、「バイクガレージの床付きと土間タイプの違いと選び方」でくわしく比べています。
ヤラ土の庭に大型バイク用のガレージを置くなら、私は土間タイプを選びます。毎日の出し入れで段差がないのは、値段以上の価値がありますから。
簡易テントは床盤づくりがカギ
予算を抑えたい人や、まず試しに使ってみたい人には、簡易テント型も選択肢に入ります。ただ、土の庭にそのまま張るのは、湿気と風の両面でおすすめできません。
テント型を庭に置くなら、床を自分でつくる「床盤づくり」がポイントです。追加の費用は1万〜3万円ほどですが、使い勝手は大きく変わります。
コンパネと防草シートで床をつくる
よく知られているのは、防草シートの上に構造用合板(コンパネ)を敷き、合板同士をネジで留めて1枚の床にする方法。この床にテントのフレームをネジで固定します。
ほかにも、ブルーシートの上に30cm角のコンクリート平板を並べる方法や、トラックの荷台用ゴムマットを敷きつめる方法があります。どれも狙いは、地面の湿気を遮ることです。
スタンドの下は平板で沈みを防ぐ
どの方法でも忘れたくないのが、サイドスタンドやセンタースタンドを立てる位置の補強です。ここに車重が集中するため、ゴムマットだけだと地面ごと沈むことがあります。
スタンドの位置には、あらかじめレンガやコンクリート平板を埋めておきましょう。まな板くらいの硬い板を1枚敷くだけでも、沈み込みはかなり防げます。
簡易テント型は防犯性が低く、台風などの暴風にも耐えられません。高価な大型バイクを長く守るなら、スチール製の物置型を前提に考えたほうが安心です。
アンカー固定と防犯で愛車を守る
基礎ができたら、ガレージを地面にしっかり留める固定と、盗難への備えです。庭は道路から見えにくいぶん、守りを固めておきたい場所でもあります。
台風に備えるアンカー固定の考え方

スチール製のガレージは重そうに見えますが、中は空洞の箱です。基礎に載せただけでは、台風の突風で浮き上がったり、ずれたりすることがあります。
そこで欠かせないのが、本体と基礎や土間コンクリートをつなぐアンカー固定。多くのメーカーがアンカープレートを付属させているので、施工のときに必ず使ってもらいましょう。
私の暮らす沖縄には、毎年のように台風がやってきます。ガレージが飛べば中のバイクだけでなく、隣の家や通行人まで巻き込みかねません。
簡易テント型の場合は、地面に合わせたアンカーや重りで普段から固定しつつ、台風の前はシートを外すのが基本です。
具体的な固定のしかたや撤去の目安は、「バイクガレージテントの台風対策と固定方法」で紹介しています。
高価な大型バイクほど防犯を優先
庭のガレージは、家の裏手や建物の陰になりやすい場所です。人目につきにくいぶん、窃盗団にとっては時間をかけて作業しやすい場所でもあるんです。
窃盗団は下見をして、どれくらいの時間で開けられるかを見てから動くとよく言われます。だからこそ、鍵を重ねて手間を増やすことが盗難の抑止につながります。
主要メーカーのガレージは、ピッキングされにくいディンプルキーを採用しているものがほとんど。デイトナのベーシックシリーズのように、最初から3重のロックを備えたものもあります。
そのうえで、シャッターの内側に渡す防犯バーや、車体と床のアンカーを太いチェーンでつなぐ地球ロックも加えたいところ。シャッターを開けられても、バイクを引き出せない状態をつくれます。
庭まわりに人感センサーライトや防犯カメラを置いておけば、下見の段階で「ここは面倒だ」と思わせる効果も期待できます。電気工事のいらないソーラー式もあります。
あなたの愛車が数百万円するなら、ガレージの防犯に数万円をかけるのは決して高くないはず。
ヤラ私はガレージの鍵とは別に、車体を床のアンカーへチェーンでつないでいます。守りを一つ足すだけで、気持ちの落ち着き方がまるで違います。
出入口までの動線とサイズを測る
地面と基礎の次に確かめたいのが、バイクを押して出し入れする通り道です。仲間の庭でも、ここが大きな分かれ目になりました。
通り道の幅と曲がり角を測る
まずは道路から庭の入口、そしてガレージの前まで、バイクが通る道筋をメジャーで測ってみてください。見るのは幅だけでなく、曲がり角の広さもです。
バイクの横に立って押すなら、車幅に加えて肩幅ぶん、30〜40cmほどの余裕がほしいところ。曲がり角では、ハンドルを切ったときの前輪とミラーの張り出しも考えます。
いちばん確実なのは、実際にバイクを押して通ってみること。地面に養生テープで通り道を描いておけば、どこで足が止まるかがすぐにわかります。
もうひとつ忘れがちなのが、ガレージの部材を運び込む道です。大型の物置はトラックで届くことがあり、家の前の道が狭いと運び込めない場合もあります。
| 測る場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 庭の入口 | 車幅+押す人の肩幅があるか |
| 曲がり角 | ハンドルを切って回れるか |
| ガレージの前 | 全長の1.5倍ほどの余白があるか |
| 通り道の地面 | 雨の日に滑ったり沈んだりしないか |
| 部材の搬入路 | 運ぶ車と人が通れるか |
段差とスロープ勾配の目安
床付きタイプは床が地面より高くなるので、出し入れにはスロープが欠かせません。スロープを延ばしてバイクを正面から入れるには、ガレージの前に余白が必要です。
目安は、バイクの全長の1.5倍ほど。全長2.2mのバイクなら、ガレージの前に約3.3mの余白があると、まっすぐ構えてからスロープに乗せられます。
勾配はゆるやかなほど、押し上げるのが楽になります。雨の日はタイヤが滑りやすいので、表面に滑り止めのあるスロープを選び、角度もできるだけ寝かせておきましょう。
段差が大きいと、スロープの頂上でフレームの下やマフラーを擦ることもあります。車高の低いスポーツ車やローダウンしたクルーザーなら、段差のない土間タイプが無難です。
外寸ではなく開口部と内寸で選ぶ

カタログや通販のページに大きく載っているのは、多くの場合ガレージの外側の寸法です。実際にバイクが通るシャッターの開口部や中の広さは、それよりかなり小さくなります。
たとえばタクボのバイクシャッターマンBS-1829は、土台の外寸が幅1,832mmあるのに対し、シャッターの開口幅は1,618mmです。
デイトナの小型モデルには、開口部の高さが1,586mmのものもあります。身長170cmを超える人なら、頭をかがめて押し入れることになるでしょう。
マフラーやパニアケース、バーエンドミラーを付けた車体は、カタログ値より大きくなっています。愛車を実際に測り、開口部の幅と高さ、内寸の奥行と照らし合わせるのが失敗しないコツです。
庭に設置するときの法律と近隣への配慮
庭にガレージを置くときは、法律や税金、お隣との関係も考えておく必要があります。知らずに建てると、あとから大きな手間になりかねません。
境界線から50cm離すルール
民法では、建物を建てるときは境界線から50cm以上離すよう定めています。(出典:e-Gov法令検索『民法』)
この50cmは、屋根の先ではなく、ガレージの外壁から境界線までの距離で測るのが一般的です。庭の端に寄せたくなっても、まずは境界杭の位置を確かめてください。
お隣の承諾なしに50cm未満で建て始めると、工事の中止や変更を求められることもあります。地域の慣習などの例外はあるものの、事前に計画を伝えておくのがいちばんの予防策です。
ガレージに窓を付けるなら、境界から1m未満でお隣の敷地が見える窓には、目隠しが必要になることもあります。窓の向きも一緒に考えておきましょう。
建築確認と固定資産税の確認
屋根と壁があり、地面に固定されたガレージは、建築基準法上の建物にあたります。原則として、建てる前に建築確認の申請が必要です。
ただし、防火地域・準防火地域の外で、すでに家が建っている敷地に10㎡以内で増築する場合は申請がいりません。(出典:e-Gov法令検索『建築基準法』)
市販のバイクガレージの多くは、床面積が10㎡以内に収まる大きさです。とはいえ準防火地域なら小さなガレージでも申請が必要なので、まずは自宅の地域区分を調べてみてください。
更地にガレージだけを建てる場合は新築扱いになり、10㎡以内でもこの例外は使えません。実家の空き地などに置くときは、とくに気をつけたいところです。
一方の固定資産税は、建築確認とは別のルールで決まります。屋根と3方向以上の壁があり、地面に固定され、保管などに使えるなら、課税の対象になりやすいとされています。
標準税率は1.4%で、建築費50万円なら評価額は約30万円、税額は年4,200円ほどが目安です。(出典:総務省『固定資産税の概要』)
年に数千円の税金を避けるためにアンカー固定をやめるのは、私はおすすめしません。台風で飛ばされたときの損害のほうが、ずっと大きいですから。
地域区分の調べ方や課税の判断は、自治体によって違います。最終的な判断は、自治体の窓口や施工業者などの専門家にご相談ください。
雨樋と開閉音で近所に気を配る
境界から50cm離していても、ガレージの屋根に降った雨がお隣へ流れれば、トラブルの火種になります。屋根の傾く向きを確かめ、雨樋で自分の敷地へ流しましょう。
タクボのバイクシャッターマンのように、雨樋が最初から付いている製品もあります。ほかのメーカーはオプションのことが多いので、注文のときに忘れず確かめてください。
早朝や夜のツーリングで気になるのが、シャッターの開閉音とエンジン音です。お隣の寝室の近くに入口を向けないよう、配置の段階で考えておくと安心です。
音が気になるなら、横に開くスライドドアを採用したデイトナのベーシックシリーズ ライトや、床の響きがない土間タイプも候補に入ります。
楽天市場で本体と関連用品をそろえる
準備が整ったら、いよいよ購入です。楽天市場などの通販を使うと、ガレージ本体と関連用品をまとめて探せて便利です。
本体は工事の手配とセットで考える
通販のガレージは、本体のみの価格で載っていることがほとんどです。組立や基礎ブロック、アンカー工事、土間コンクリートは別料金なので、商品ページの注意書きまで目を通しましょう。
工事込みのセット商品もありますが、対応エリアや工事の範囲は店によって違います。沖縄や離島に配送できないショップもあるので、住んでいる地域で使えるかも確かめておきたいところです。
私なら、本体を買う前に組立と基礎を頼める業者を見つけておきます。本体だけ届いても、組める人がいなければ庭に部材が積まれたままになってしまいますからね。
価格や仕様、工事の対応範囲は、時期や販売店によって変わることがあります。正確な情報は、各メーカーの公式サイトや販売店でご確認ください。
アンカーや防草シート、床材も一緒に
庭への設置では、ガレージ本体のほかにも用意したいものがいくつかあります。代表的なのは次のようなものです。
- 地面の湿気を抑える防草シート
- 本体や車体を留めるアンカー
- スタンドの沈みを防ぐ平板
- オイル汚れを防ぐガレージマット
- 床付きタイプ用のスロープ
防草シートは、厚手で長持ちするものを選ぶと砂利の下でも安心です。アンカーは地面の種類で合うものが違うので、コンクリート用か土用かを必ず確かめてください。
床材は、裏がゴムで表面が起毛したガレージマットや、トラック用のゴムマットが人気。湿気とオイルの両方を受け止めてくれるので、床の傷みをかなり防げます。
楽天市場ならこうした用品も一度に探せるので、本体と同じタイミングでそろえておくと、設置したその日から安心して使えますよ。
ヤラ私が仲間に勧めるのは、防草シートとガレージマットを本体と一緒に注文すること。後回しにすると、バイクを出して敷き直す手間が増えてしまいます。
庭のバイクガレージでよくある疑問
最後に、庭へのガレージ設置でよく聞かれる質問にお答えします。気になるものから開いてみてください。
庭のバイクガレージに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 庭の土の上にバイクガレージを直接置いても大丈夫ですか?
A. おすすめできません。雨を含んだ土は柔らかくなり、ガレージが傾いたり、サイドスタンドが沈んだりしやすくなります。地面から上がる湿気で、車体の下側がサビる原因にもなります。防草シートと砂利で下地をつくり、そのうえで基礎ブロックや土間コンクリートなど、地面に合った基礎を用意してください。
Q2. 芝生の庭にバイクガレージを置くときは何から始めればいいですか?
A. まずは雨上がりの庭を歩いて、地面の柔らかさと水たまりの場所を確かめるところから始めましょう。次に水平器と水糸で前後の高低差を測り、道路からガレージまでの通り道をメジャーで測ります。そのうえで芝を剥がして地面をならし、基礎とアンカーの方法を施工業者に相談するのがおすすめです。
Q3. 庭に置くバイクガレージに基礎工事は必要ですか?
A. スチール製のガレージなら必要です。床付きタイプは砕石を敷いて転圧してから基礎ブロックを据え、土間タイプはワイヤーメッシュ入りのコンクリートを打つのが一般的です。簡易テント型でも、コンパネや平板で床をつくり、スタンドを立てる位置だけは沈まないよう補強しておくと安心です。
Q4. 庭にバイクガレージを置くと固定資産税はかかりますか?
A. 屋根と3方向以上の壁があり、基礎やアンカーで地面に固定され、保管などに使えるガレージは、課税の対象になりやすいとされています。標準税率は1.4%なので、建築費50万円のガレージなら年4,200円ほどが目安です。ブロックに置いただけの床付きタイプは対象外になることも多いものの、扱いは自治体によって変わります。
Q5. 隣家との境界ぎりぎりにバイクガレージを置いてもいいですか?
A. 民法では、建物を建てるときは境界線から50cm以上離すよう定めています。距離は、ガレージの外壁から境界線までで測るのが一般的です。お隣の承諾なしに50cm未満で建て始めると、工事の中止や変更を求められることもあるため、境界杭の位置を確かめたうえで、事前に計画を伝えておきましょう。
Q6. 庭の入口が狭くても大型バイク用のガレージは置けますか?
A. 置ける場合もありますが、先に通り道を測ってから決めてください。車幅に加えて押す人の肩幅ぶんの余裕があるか、曲がり角でハンドルを切って回れるかが目安です。床付きタイプはガレージの前にバイク全長の1.5倍ほどの余白も必要なので、取れない庭では段差のない土間タイプや、置く向きの見直しを考えましょう。
まとめ:庭のガレージは地面と動線から
庭にバイクガレージを置くときに大切なのは、本体を選ぶ前の準備です。今回のポイントをまとめておきます。
- 本体選びより先に地面と通り道を確認
- 土や芝の上に直接置くのは避ける
- 雨上がりの庭で水たまりと流れを見る
- 前後の高低差は12cm以下が目安
- 重い大型車なら土間タイプが安心
- アンカー固定は削らずに必ず入れる
- 鍵とチェーンで防犯を重ねる
- 開口部と内寸で愛車が入るか確かめる
- 境界から外壁を50cm以上離す
仲間の庭で感じたのは、ガレージの良し悪しは足元と出入口で決まるということでした。高価な大型バイクほど、安定した基礎と防犯にお金をかける価値があります。
まずはメジャーを持って、雨上がりの庭を歩いてみてください。かかとが沈まないか、バイクを押して曲がれるか。その確認が、後悔しないガレージづくりの第一歩になります。
