バイクガレージは床付きと土間どっち?違いと選び方を徹底比較

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鋼製の床とスロープがある床付きバイクガレージと、コンクリート床の土間タイプを並べて比較した画像

こんにちは、ラグジュアリー・モーターサイクルのヤラです。

数年前、スポーツスターに乗る仲間から「ヨドコウのバイクガレージ、どの大きさがいいかな」と相談を受けました。

候補は2つまで絞れていたものの、彼の気持ちは本体価格の安い小さいほうに傾いていたんです。

一緒にカタログをめくっていくと、サイズと同じくらい悩ましいのが床の種類でした。鋼製の床が付いた「床付きタイプ」にするか、コンクリートを打つ「土間タイプ」にするか。

床付きは安くて早い、土間は重いバイク向き。ざっくり言えばその通りなのですが、段差や排水、結露まで見ていくと、話はそう単純ではありません。

今回は、ハーレーとドゥカティを7台持つ私の目線で、バイクガレージの床付きと土間タイプの違いを比べていきます。

読み終わるころには、あなたの愛車と使い方にどちらが合うのか、はっきり見えてくるはずです。

この記事でわかること
  • 床付きタイプと土間タイプの構造と費用の違い
  • 段差や床の耐荷重から見た大型バイクとの相性
  • 結露や排水など設置後に後悔しやすいポイント
  • 自分の使い方に合うタイプとサイズの選び方
目次

バイクガレージの床付きと土間タイプの基本

まずは、床付きタイプと土間タイプがそれぞれどんな作りなのかを押さえておきましょう。構造の違いがわかると、価格や使い勝手の差もすんなり頭に入ってきます。

床付きタイプは鋼製の床パネルを敷く構造

基礎ブロックの上に鋼製の床枠と床パネルを組み立てたヨドコウの床付きバイクガレージ

床付きタイプは、地面に並べた基礎ブロックの上に、鋼製の床枠と床板を組んでいく方式です。普通の物置と同じ作りなので、イメージしやすいかなと思います。

床まで製品に含まれているため、地面をならして基礎ブロックを据えれば、そのまま組み立てに入れます。コンクリートを流す左官工事がいらないのが、いちばんの特徴なんです。

ヨドコウのエルモシャッターの場合、床タイプの耐荷重は1㎡あたり約600kg。本体にはサビにくいガルバリウム鋼板が使われていて、潮風の当たる沖縄でも安心感があります。

一方で、床は地面よりひと段高い位置にきます。この段差が、あとで触れる出し入れのしやすさに大きく関わってきます。

土間タイプはコンクリートの床を使う構造

土間タイプには、製品に床板が付いていません。地面に基礎をつくって内側に土間コンクリートを打ち、それをそのまま床として使う方式です。

壁とシャッター、屋根だけを組み上げるイメージですね。床がコンクリートなので、地面と庫内がほぼ平らにつながります。

重いバイクを押して入れるとき、段差がないのは本当にありがたいもの。オイルが垂れても拭き取りやすく、水を流して掃除することもできます。

そのかわり、基礎と土間コンクリートの工事が別に必要になります。製品代だけを見て「土間のほうが安い」と思っていると、見積もりの段階で驚くかもしれません。

型番の末尾HFとHDで見分ける

通販サイトでエルモシャッターを探すと、似た型番がずらりと並んでいて戸惑うはず。見分けるコツは、型番の最後の2文字を見ることです。

末尾がHFなら床タイプ、HDなら土間タイプ。たとえば「LOD-2229HF」は床付きで、「LOD-2229HD」は同じサイズの土間タイプを指します。

頭の「LOD」は一般型で、「LODS」は積雪型、「LODU」は豪雪型。続く4桁は、上2桁が間口、下2桁が奥行のおおよその大きさを表しています。

イナバのバイク保管庫も、床付きと土間タイプで型番が分かれています。注文ボタンを押す前に、末尾の記号だけは指差しで確かめてくださいね。

エルモシャッターは末尾HFが床付き、HDが土間タイプです。見た目は似ていても、必要な工事と総額がまったく変わるので、型番の確認が最初の一歩になります。

バイクガレージの床付きと土間の違いを比較

ここからは、床付きと土間タイプの違いを項目ごとに比べていきます。まずは全体像を、表でざっと眺めてみてください。

スクロールできます
比較項目床付きタイプ土間タイプ
床の作り基礎ブロックの上に鋼製の床土間コンクリートが床になる
本体価格土間より約10万円高い床がないぶん安い
工事費組立と基礎ブロック程度基礎と土間工事で10万〜30万円ほど
総額の目安約25万〜50万円約45万〜80万円
工期1〜2日約1〜2週間
入口の段差あり(スロープが必要)ほぼなし
床の耐荷重約600kg/㎡(補強で約1,200kg/㎡)コンクリートの厚みしだい
掃除水洗いには不向き水を流して洗える
固定資産税対象外になることが多い対象になりやすい

どちらにも得意なことと苦手なことがあるのが、表からも伝わるかなと思います。それぞれの中身を、もう少し詳しく見ていきましょう。

本体価格と工事費を合わせた総額の差

本体価格だけを見ると、土間タイプのほうが安く見えます。エルモシャッターの定価で比べると、同じサイズなら床付きのほうが約9万5,000円〜10万5,000円高いんです。

たとえばLOD-1825の場合、床付きのHFが税込498,300円で、土間のHDが税込402,600円。床の部材があるぶん、その差が価格に乗っているわけです。

ところが、土間タイプには基礎工事と土間コンクリートの費用が別にかかります。面積や地盤にもよりますが、10万〜30万円ほどは見込んでおきたいところです。

ある施工見積もりの例では、豪雪型の土間タイプで、組立費が約3.5万円、基礎工事が約7.3万円、土間コンクリートが約4.5万円(いずれも税抜)でした。

総額の目安は、床付きが約25万〜50万円で、土間タイプが約45万〜80万円。まわりの外構工事とまとめれば、100万円を超えることもあります。

つまり、本体は土間が安いのに、総額では床付きが安くなる逆転が起きやすいということ。比べるときは必ず、工事費まで入れた金額を並べてください。

ヤラ

見積もりを取るときは「本体」「組立」「基礎」「土間」の4つに分けてもらうと比べやすいです。一式の表示だと、どこにお金がかかっているのか見えませんからね。

工期と設置までにかかる日数

工期の差も、思った以上に大きいです。床付きタイプなら基礎ブロックを据えて組み立てるだけなので、プロに頼めば1〜2日で使い始められます。

自分で組み立てる人もいますが、バイク用の大きなサイズは部材が重く、2人以上での作業が前提になります。私なら、無理をせず組立込みで頼むかなと思います。

土間タイプは、コンクリートが固まるまでの養生期間が欠かせません。基礎から仕上げまで、全体で1〜2週間ほどは見ておきましょう。

そのあいだ、バイクは今の置き場所に置いたまま。納車日が決まっているなら、そこから逆算して早めに工事を手配しておくと安心です。

床の耐荷重とたわみの違い

大型バイクに乗っている人がいちばん気になるのは、床が重さに耐えられるかどうかではないでしょうか。

エルモシャッターの床タイプは、標準で1㎡あたり約600kg(6,000N/㎡)の耐荷重があります。オプションの床補強セットを付ければ、その2倍の約1,200kgまで上がります。(出典:ヨドコウ『エルモシャッター』)

数字だけを見ると、車重300kgを超えるハーレーでも余裕に思えます。ただ、ここでいう耐荷重は、床全体に重さが均等にかかったときの話なんです。

バイクの重さは、前後のタイヤとサイドスタンドの先という、ごく小さな面に集まります。そのため長く使ううちに、床がわずかにたわむ感覚が出てくることもあります。

歩くとカンカンと音が響くのも、鋼製の床ならでは。土間タイプはコンクリートなので、たわみも音もほとんど気になりません。

床の耐荷重は、重さが均等にかかったときの数字です。スタンドの先など一点に重さが集まると床が傷みやすいので、大型車は余裕を持った対策が必要です。

入口の段差と出し入れのしやすさ

毎日乗る人ほど効いてくるのが、入口の段差です。床付きタイプは基礎ブロックの上に床があるので、どうしても地面より一段高くなります。

ヨドコウ純正のスロープは、高さが125mmの設計。基礎の据え方によっては、段差がさらに大きくなることもあります。

軽いバイクならスロープで難なく上がれますが、300kgを超える車体を押し上げるとなると話は別です。ロードキングを押して小さな段差を越えるだけでも、腕と腰にずしっときますからね。

アンダーカウル付きのスポーツ車や、車高を下げたカスタム車は、スロープの角度でお腹を擦ることもあります。ドゥカティ916のような低い車体だと、かなり気を使うところでしょう。

土間タイプなら、地面から庫内までほぼ段差なし。重たいバイクを押し歩きで入れても、転倒の不安がぐっと減ります。

排水と湿気対策の違い

雨の日のバイクガレージで、土間コンクリートの水勾配に沿って入口へ流れる雨水

床の種類は、水や湿気の扱い方にも関わってきます。

床付きタイプは床下に空間があるので、雨水が庫内に流れ込みにくいのが利点です。その反面、地面が土のままだと、床下から湿気が上がってくることがあります。

鋼製の床は、水を流して洗うのにも向いていません。雨の日に濡れたまま入れると水が床に残りやすく、拭き取りの手間がかかります。

土間タイプは、コンクリートに水勾配をつけておけば、水が自然に外へ流れていきます。洗車後の水滴やオイル汚れを、ブラシでこすって流せるのは気楽ですね。

ただし、水勾配や入口の処理を誤ると、逆に外の雨水が入り込みます。土間タイプの水はけは、施工の腕に左右されるところが大きいのです。

シャッターを巻き上げると、付いた雨水が庫内に垂れることがあります。ヨドコウにはそれを防ぐシャッターカバーもあり、雨の日の出し入れが多い人には便利です。

床付きタイプが向いている人と注意点

ここからは、床付きタイプがどんな人に合うのかと、選ぶときに気をつけたい点を見ていきます。スロープと床補強は、とくに見落としやすいところです。

早く安く設置したい人には床付き

床付きタイプがいちばん合うのは、早く、総額を抑えてガレージを手に入れたい人です。工事が1〜2日で終わるので、思い立ったらすぐに使い始められます。

車重200kg前後の中型バイクやスクーター、軽めのネイキッドなら、床付きで困る場面はそう多くありません。ヘルメットや工具も一緒にしまう、物置寄りの使い方にも向いています。

もうひとつの利点が、固定資産税の対象になりにくいこと。基礎ブロックに置くだけの設置なら、課税されないケースが多いとされています。

とはいえ、これは自治体の判断しだい。税金の話は後半で詳しく触れるので、ここでは「床付きのほうが有利になりやすい」とだけ覚えておいてください。

敷地の事情でコンクリートを打てない人にも、床付きは候補になります。ガレージそのものを建てるのが難しいなら、「大型バイクで失敗しないガレージテントの選び方」も参考になるかもしれません。

スロープは車重に合う耐荷重を選ぶ

床付きタイプを選ぶなら、スロープはおまけではなく必需品です。そして選ぶときは、価格より先に耐荷重を見てください。

あなたは、愛車の車重をすぐに言えるでしょうか。ここがスロープ選びの出発点になります。

ヨドコウの純正スロープには、軽くて庫内にしまえる「収納型」と、アンカーで常設できる「設置型」があります。耐荷重は収納型が200kg、設置型が500kgです。

意外なことに、価格は収納型のほうが高いのに、耐荷重は設置型より低め。車重が350kgを超えるロードキングのようなバイクなら、収納型は候補から外れます。

設置型でも幅は300mmなので、タイヤを通す道と考えたほうがいいでしょう。押して歩く人の足場まで考えて、市販のスロープを組み合わせる工夫も必要になります。(出典:ヨドコウ『ブラックエルモ オプション』)

ヤラ

スロープは、雨の日に濡れたタイヤで上がる場面も想像してみてください。私なら表面に滑り止めのあるものを選んで、角度もできるだけゆるくします。

大型バイクなら床補強セットも検討

車重が300kgを超えるハーレーやツアラーを床付きに入れるなら、床補強セットはぜひ一緒に検討してほしいオプションです。床の耐荷重が、標準の2倍になります。

価格はサイズによって変わり、たとえばブラックエルモシャッターの1825用で税込45,100円、いちばん大きい2929用で税込80,300円です。

販売店の中にも、バイクを保管するなら床補強を同時に注文するようすすめているところがあります。重さが一点に集まりやすい、というのがその理由です。

床補強は本体を買ったあとからでも追加できますが、送料や取付費が別にかかります。どうせ付けるなら、最初から一緒に頼んでおくのが得策ですね。

整備のときは板を敷いて重さを分散

床付きガレージの中でジャッキやメンテナンススタンドを使うなら、下に厚めの板を敷いてください。小さな脚に重さが集まると、床板がへこむおそれがあります。

メーカーは、小型バイク用のメンテナンスリフターなら設置できるとしています。ただ、大型バイクの本格的な整備まで考えているなら、最初から土間タイプを選ぶほうが気が楽です。

床マットで滑りと傷を防ぐ

エルモシャッターの床板には、滑り止め加工がされていません。濡れたタイヤで乗り入れると、思いのほか滑るんです。

ヨドコウには再生ゴムの純正床マットがあり、約97×47cmのSサイズと、約97×97cmのLサイズが選べます。

タイヤの通り道とスタンドを立てる位置に敷くだけでも、滑りと床の傷はかなり防げます。市販のガレージマットを使うなら、厚みとオイルで傷みにくい素材かどうかを確かめておくといいですね。

土間タイプが向いている人と注意点

次は土間タイプです。重いバイクとの相性は抜群ですが、工事の中身しだいで仕上がりが大きく変わります。依頼する前に確認しておきたいことを見ていきましょう。

重量車と整備スペースを重視する人向け

土間コンクリートのガレージで、50代の日本人男性がハーレーのロードキングをリフターに載せて整備する様子

土間タイプが向いているのは、車重のある大型バイクを置く人と、ガレージを整備の場として長く使いたい人です。

段差がほぼないので、ロードキングのような重い車体でも押し歩きのまま入れられます。ツーリングで疲れて帰ってきた夜でも、無理なく出し入れできるのは大きいですよ。

コンクリートの床ならたわみがなく、ジャッキやリフターもそのまま使えます。オイル交換で少しこぼしても、拭いて洗えばすぐきれいになるのは気持ちがいいもの。

将来バイクが増えたり、四輪バギーや重い工具を置いたりする可能性があるなら、なおさら土間が有力です。床の重さの制限を気にせず、置くものを自由に決められますからね。

コンクリートの厚みと水勾配を確認

土間タイプの見積もりで、必ず確認してほしいことが2つあります。ひとつはコンクリートの厚みと鉄筋の入れ方、もうひとつは水勾配です。

厚みが足りないと、重いバイクを置き続けるうちにひび割れが出てきます。将来クルマや重い機材を入れる可能性があるなら、その重さも伝えたうえで厚みを決めてもらいましょう。

水勾配とは、奥からシャッター側へ向けて、水がゆるやかに流れるようにつける傾きのこと。濡れた車体から落ちた水や結露の水が、庫内にたまりにくくなります。

ただし入口の高さの処理を間違えると、今度は外の雨水が入ってきます。雨の日に敷地のどこを水が流れるのか、業者と一緒に見ておくと安心です。

土間タイプは工事の品質が仕上がりを左右します。安さだけで業者を選ぶとひび割れや水たまりが出やすいので、厚みと勾配は書面で確かめましょう。

高基礎ならシャッターの延長も検討

水はけの悪い場所では、基礎を高めにつくることがあります。ところがそうすると、シャッターの下端と床のあいだにすき間ができてしまうことがあるんです。

エルモシャッターは、基礎の上端から下へ200mmの余裕を持たせてあります。土間タイプに限っては、そこからさらに200mmまで延長できるオプションも用意されています。

本体と同時に頼めば、延長は税込25,300円。本体が届いたあとで変更すると、標準のレール代を差し引けないぶん割高になってしまいます。

高基礎にするかどうかは、本体を注文する前に業者と決めておきましょう。ここを後回しにすると、余計な出費が増えるだけです。

バイクガレージ選びで仲間と確かめたこと

ここで、冒頭で触れた仲間のガレージ選びの話に戻ります。床の種類とサイズは切り離して考えられない、と実感した出来事でした。

本体価格だけで小さいサイズを選ばない

仲間はヨドコウのカタログを見て、候補を2つのサイズまで絞り込んでいました。そして、本体価格の安い小さいほうに気持ちが傾いていたんです。

その気持ちはよくわかります。サイズが一回り違えば、本体だけで数万円の差になりますからね。

でも私が気になったのは、バイクを入れたあとに残る余白でした。そこで「一度、展示品を見に行こう」と誘って、2人で販売店へ出かけました。

実物の前に立つと、カタログの数字ではわからないことが見えてきます。

たとえば間口1,863mmのエルモシャッターでも、シャッターが開く幅は約1,589mm。本体の幅より30cm近く狭いのです。

ハンドルを切る余裕とスタンドの位置

50代の日本人男性が狭いバイクガレージ内でスポーツスターのハンドルを切り、壁との間隔と駐車位置を確認する様子

入口の幅を確認してみると、まっすぐ入れるだけなら問題はなさそうでした。ただ、バイクは庫内でハンドルを切ったり、向きを整えたりするものです。

サイドスタンドを出す場所も必要ですし、その横で人が降りたり、押し出したりするすき間もいります。こうした動きの余白まで考えると、小さいほうはかなり窮屈でした。

私のFLHRロードキングなら、サイドバッグを付けたまま横を歩けるかまで確認したいところ。全長が2.4m級なので、奥行のサイズ選びもシビアになります。

エルモシャッターの奥行2,564mmのモデルだと、庫内の奥行は約2,388mm。これではロードキングは収まらず、奥行2,914mmのシリーズが前提になります。

スポーツスターは全長が短めとはいえ、床付きならスロープを上がる勢いも必要です。入口のすぐ先で落ち着いて止まれるだけの奥行がないと、毎回ヒヤッとすることになるでしょう。

ヤラ

カタログの寸法は外側の大きさです。シャッターの開口幅と庫内の有効寸法から愛車の全長と全幅を引くと、本当の余白が見えてきます。

沖縄の湿気と鍵やチェーンの掛け場所

床付きにするなら入口の段差とスロープ、土間にするなら工事費と雨水の流れ。展示品の前で、仲間とはそんな確認を一つずつ進めていきました。

私たちが暮らす沖縄は湿気が多く、海からの潮風も吹きつけます。ガレージに入れたから安心、とはいかないので、換気や結露の対策も外せません。

防犯面では、鍵の仕様に加えて、チェーンを掛ける場所も考えるよう伝えました。シャッターの鍵とは別に、中のバイクを固定物につないでおけば、守りをもう一段階固められます。

ちなみにブラックエルモシャッターには、車体とガレージをチェーンでつなげる専用の「チェーンロックバー」があります。後ろの壁から約14cm内側にバーが付く作りです。

盗難への備えをもっと考えたい人は、「バイク盗難保険が必要かどうかの判断基準」もあわせて読んでみてください。

台風の多い地域では、シャッター補強ワイヤーも検討を。台風のときにシャッターがレールから外れるのを防ぐ純正オプションで、税込14,300円です。

帰り道、仲間は「本体価格だけを比べていたら、あとで困ったね」と笑っていました。

ガレージは、バイクが収まるだけでなく、毎日無理なく出し入れできる広さで選ぶもの。あらためてそう感じた一日です。

バイクガレージの床選びで後悔しない確認点

床の種類が決まりかけたら、設置する前にもう一度確認しておきたいことがあります。結露、法律と税金、そして将来の使い方です。

結露対策は床タイプ選びとセットで考える

バイクガレージの鋼製屋根に付いた結露の水滴と、壁面に設置された換気扇や換気ガラリ

鋼板でできたガレージは、外の気温の変化がそのまま屋根や壁に伝わります。冷え込んだ朝には、天井にびっしり付いた水滴が愛車に落ちてくることもあるんです。

床付きタイプは床下から、土間タイプはコンクリートから湿気が上がることがあります。どちらを選んでも、空気を動かす工夫は欠かせません。

電源を引き込めるなら、換気扇用パネルを高い位置に、換気ガラリ付パネルを反対側の低い位置に付けてみてください。庫内に空気の通り道ができます。

なお、換気扇本体とフードは付属しないので、市販品を用意する形になります。

これらのオプションは、本体と同時に頼むほうが割安です。換気扇用パネルなら、同時注文で税込27,500円、後から追加すると税込35,200円かかります。

バイクは壁から5〜10cm以上離して停め、床にはすのこや除湿剤を置くのも効果的。雨の日に走ったあとは、水気をしっかり拭いてから入れてください。

純正の結露低減材付屋根はバイクに使えない

ヨドコウには、屋根の裏に発泡ポリエチレンを貼った「結露低減材付屋根」というオプションがあります。結露が心配な人には、ぴったりに見えるかもしれません。

ところが、バイクのような原動機を収納する場合は取り付けできないんです。理由は建築基準法の内装制限で、燃料を積んだ車両を置く空間には、燃えにくい内装が求められます。

知らずに選んでしまうと、注文の段階で止められることになります。バイク用として使うなら、換気と除湿を中心に考えるのが基本です。

自分で断熱材を貼る人もいますが、燃えにくさや通気層の確保など、気をつけることがたくさんあります。手を付ける前に、販売店や業者に相談してから進めてください。

結露低減材付屋根は、バイクを収納する場合は取り付けできません。結露が心配なら、換気扇用パネルや換気ガラリ付パネルを本体と同時に頼むのが近道です。

建築確認と固定資産税の考え方

ガレージを建てるときに混同しやすいのが、建築確認と固定資産税です。この2つは別のルールで決まっているので、分けて考えましょう。

建築基準法では、防火地域・準防火地域の外で、既存の住宅の敷地に建てる増築の床面積が10㎡以内なら、建築確認の申請はいりません。

エルモシャッターは最大サイズでも床面積8.49㎡なので、1棟ならこの範囲に収まります。(出典:e-Gov法令検索『建築基準法』)

ただし、防火地域・準防火地域に建てる場合や、連棟で合計10㎡を超える場合は申請が必要です。床付きか土間かに関係なく、まずは敷地の地域区分を調べてみてください。

一方の固定資産税は、建築確認とは関係なく「家屋」にあたるかどうかで決まります。

屋根と三方以上の壁がある、土地に固定されている、使い道がある。この3つがそろうと、課税されやすくなります。

基礎ブロックに置いただけの床付きタイプは対象外になることが多く、基礎と土間コンクリートで固定する土間タイプは対象になりやすいとされています。

とはいえ、固定資産税の標準税率は1.4%。評価額が30万円なら年4,200円ほどなので、数千円の税金を避けるために使い勝手を我慢するのはもったいない気がします。(出典:総務省『固定資産税の概要』)

評価のしかたや課税の判断は、自治体によって違います。最終的な判断は、自治体の窓口や施工業者などの専門家に相談してください。

建築確認がいらないことと、固定資産税がかからないことは別の話です。10㎡以内のガレージでも、条件がそろえば課税されることがあります。

将来の台数や使い方まで見越す

床の種類を決めるとき、今のバイクだけで考えないでください。5年後や10年後にどう使っているかを想像すると、答えが変わることがあります。

今は中型1台でも、いずれ大型に乗り換えるかもしれません。整備を自分でやるようになれば、リフターや工具も置きたくなるでしょう。

エルモシャッターは連棟もでき、受注生産で床タイプと土間タイプを組み合わせることもできます。バイクは土間に、用品は床付きに、という分け方もありです。

ただ、床付きから土間へ後から切り替えるのは、基礎からのやり直しになって簡単ではありません。迷ったら、重いほう、長く使うほうに合わせておくと後悔が少ないかなと思います。

あなたは、10年後のガレージに何を置いていると思いますか?その答えが、床選びのいちばん確かな物差しになるはずです。

通販でバイクガレージを選ぶときのコツ

床の種類が決まったら、いよいよ購入です。楽天市場などの通販を使うと店舗より安く手に入ることも多いのですが、いくつか注意したい点があります。

ヨドコウとイナバで床の選択肢を比べる

バイクガレージを通販で探すと、ヨドコウとイナバの2社がよく候補にあがります。どちらも床付きと土間タイプの両方を用意しているので、ここまでの考え方はそのまま使えます。

ヨドコウのエルモシャッターは、サビにくいガルバリウム鋼板と、床まで支柱が伸びない壁付けの棚が特徴。棚の下にもバイクの前輪や用品を置けるので、庫内を広く使えます。

イナバのバイク保管庫には、奥行3,470mmという長いサイズがあります。全長の長いカスタム車やツアラーを、縦にゆったり入れたい人にはこちらが合うかもしれません。

頭上の高さを重視するなら、開口部の高さが2,045mmあるタクボのバイクシャッターマンも選択肢です。メーカーごとに得意な分野が違うので、愛車の寸法と照らし合わせて選んでください。

組立工事や配送エリアを必ず確認

沖縄の住宅敷地で、60代の日本人作業員が配送されたヨドコウのバイクガレージ部材を採寸し、組立準備を進める様子

通販の価格は、本体のみの金額で表示されていることがほとんどです。組立費や基礎工事、土間コンクリートは別料金なので、商品ページの注意書きまで目を通しましょう。

床付きタイプなら組立と基礎ブロックで済みますが、土間タイプは地元の外構業者に土間工事を頼む必要があります。本体を買う前に、工事を誰に頼むか決めておくと話が早いです。

沖縄や離島に住んでいる人は、配送エリアにも注意してください。「沖縄・離島は発送不可」とするショップがある一方で、沖縄本島向けの販売ページを用意しているところもあります。

価格や仕様は、時期によって変わることがあります。正確な情報は、メーカーの公式サイトや販売店で確認してくださいね。

ヤラ

通販で本体を買う前に、組立や土間工事を頼める業者が近くにいるかを確かめています。本体だけ届いても、組める人がいなければ困りますからね。

スロープと床マットは同時に用意

床付きタイプを選んだなら、スロープと床マットは本体と一緒に買っておくのがおすすめです。届いたその日から、安全に出し入れできます。

スロープは車重に合った耐荷重のもの、床マットはタイヤとスタンドの位置に合わせたサイズを選びましょう。純正品にこだわらず、市販のバイク用スロープやガレージマットを組み合わせる手もあります。

土間タイプでも、オイル受けのマットやスタンドの下に敷くプレートがあると、床をきれいに保てます。ガレージは建てて終わりではなく、使いながら少しずつ仕上げていくものなんです。

バイクガレージの床に関するよくある質問(FAQ)

Q1. バイクガレージは床付きと土間タイプのどちらが安いですか?

A. 本体価格だけなら土間タイプのほうが安く、エルモシャッターでは同じサイズで定価が10万円ほど違います。ただし土間タイプは基礎工事と土間コンクリートの費用が別にかかるため、工事費まで含めた総額では床付きタイプのほうが抑えやすいです。見積もりは本体・組立・基礎・土間に分けて比べてください。

Q2. 床付きタイプに大型バイクを置いても大丈夫ですか?

A. エルモシャッターの床タイプは1㎡あたり約600kgの耐荷重があり、数字の上では大型バイクも置けます。ただ、バイクの重さはタイヤとスタンドの先に集まるため、300kgを超える車両なら耐荷重が2倍になる床補強セットを一緒に付けておくと安心です。

Q3. 床付きタイプにスロープは必要ですか?

A. 必要です。床付きタイプは床が地面より一段高くなるため、スロープなしでバイクを入れるのは危険です。ヨドコウ純正なら耐荷重500kgの設置型と200kgの収納型があり、重いバイクには設置型が向いています。

Q4. 土間タイプのバイクガレージは固定資産税がかかりますか?

A. 基礎と土間コンクリートで土地に固定するため、課税の対象になりやすいとされています。ただ、標準税率は1.4%なので、評価額が30万円なら年4,200円ほどです。課税されるかどうかや評価額は自治体が判断するため、気になる人は設置前に市区町村の窓口で確認してください。

Q5. バイクガレージの結露はどうやって防げばいいですか?

A. 基本は換気です。換気扇用パネルと換気ガラリ付パネルを高さを変えて付けると、空気の通り道ができます。なお、ヨドコウの結露低減材付屋根は内装制限のため、バイクを収納する場合は付けられません。壁から離して停める、除湿剤を置くといった工夫も組み合わせてください。

Q6. あとから床付きを土間タイプに変えられますか?

A. 床付きと土間タイプでは基礎の作りも部材も違うため、あとから切り替えるのは簡単ではありません。基礎のやり直しが必要になり、費用もかさみます。将来、大型バイクに乗り換えたり整備をしたりする可能性があるなら、最初から土間タイプを選んでおくほうが後悔は少ないはずです。

まとめ:バイクガレージの床は使い方で選ぶ

最後に、バイクガレージの床付きと土間タイプの選び方をまとめます。

今回のまとめ
  • 短工期と予算重視なら床付きタイプ
  • 重い大型車と整備重視なら土間タイプ
  • 本体価格ではなく工事費込みの総額で比較
  • 床付きは車重に合う耐荷重のスロープを
  • 大型車を床付きに置くなら床補強も検討
  • 土間はコンクリートの厚みと水勾配を確認
  • 結露対策は換気と除湿が基本
  • サイズは出し入れの余白まで含めて選ぶ

短工期と導入しやすさを重視するなら床付き、重量のある大型バイクを置いて整備スペースとして長く使うなら、土間タイプが有力です。

ただ、どちらが正解かは価格差だけでは決まりません。床の耐荷重や入口の段差、排水、結露、そして将来の使い方まで比べて、あなたなりの答えを出してください。

まずはメジャーを持って、愛車の全長と全幅、それに停めたい場所の寸法を測ってみましょう。その数字が、後悔しないガレージ選びの第一歩になります。

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